崩される四天王
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切って進んでいくのは剣を携えた人魚。彼女は連れ去られた仲間を探そうと懸命に呼び掛けるが返事はなく、連れ去ったお団子ヘアの少女の姿もない。
「カグラ!!後ろ!!」
「わかっている!!」
彼女は仲間を探すことに必死になっていることもあり周りに気を配ることができていない。アルバレス軍はそんな彼女を倒そうと向かってくるが、実力に差がありすぎた。
「!!」
このまま街の中に入っていくのも時間の問題かと思われたその時、彼女は迫ってくる巨大な魔力に気付き、振り返る。
キィィィィン
「おおっ、いい反応速度だ」
ぶつかり合う剣と剣。奇襲を仕掛けてきた金髪の女はカグラの反応の良さに感心すると、後方へと下がり距離を取る。
「東洋の着物か、美しいな」
カグラの身を包む着物を見て感嘆の声を上げる。まさしく剣士と思われる彼女の姿に、戦乙女も羨ましく感じているようだ。
「だが私が血染めにしてやろう」
そう言って剣を振るった瞬間、彼女の高い魔力がさらに上がった。それに気が付いたラミアとマーメイドの連合軍は、体を震わせる。
(な・・・何だ・・・この魔力・・・は・・・戦場が凍りつく・・・圧倒的な魔力・・・こいつが噂のスプリガン16・・・)
先程レオンに倒された男も、ソフィアを連れ去った少女も高い魔力を持っていた。しかし、全開になったディマリアの魔力を目の当たりにし、カグラは汗が止まらない。
「前髪がランディと同じだ。いじめがいがありそ」
そう彼女が呟いた瞬間、カグラの着物が散り散りに破れていく。
「!!いつの間に・・・」
距離を取っていたはずなのに破れていく衣服に驚愕するカグラ。しかし、それだけで終わることはなかったのだった。
「氷神の・・・」
「天神の・・・」
「「怒号!!」」
その少し前、カグラたちと行動を共にしている蛇姫の鱗のメンバーであるレオンとシェリアは幼馴染みパワーを爆発させていた。
「ほらこっちこっちぃ」
「待てぇ!!」
「逃げるな貴様!!」
その後ろではラウルが猫の姿で飛び回り兵士たちを連れ回す。その無防備な兵隊を横から狙うのは最年少の魔導士。
「はい、お疲れ様です」
「「「「「ぎゃああああああ!!」」」」」
書き上げた魔法陣から打ち出される強大な魔法。それに飲み込まれた兵隊たちは白目を向き、ラウルとサクラはハイタッチを交わす。
「アイスメイク・・・スノータイガー!!」
その二人に襲いかかろうとしていた兵隊に対し氷の虎を向かわせるリオン。彼のおかげでサクラとラウルへの攻撃は届かなかった。
「油断するな!!敵はまだい
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