暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜赤と紅と緋〜 日常風景のショートストーリー
士騎兄妹の休日 千秋篇
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だけ約束して! 死なないって約束して! ずっと一緒にいるって約束して! もう、大好きなヒトが死ぬのは・・・・・・」

 最後にまた泣きそうになってしまう私を安心させるようにイッセー兄は笑顔を浮かべる。

「ああ、約束するよ! 俺は死なない! ずっと千秋と一緒にいる! ていうか、ハーレム王になるまで死んでたまるか!」

 そう強く告げられた言葉を聞いて、私もようやく笑顔を浮かべられた。

「約束」
「ああ!」

 強く約束をした私たち手を繋ぎ帰路につく。
 その途中、ふと私の脳裏にお父さんとお母さんがこの世から去ってしまった光景が浮かんだ。
 あんな思いはもういやだ! 大好きなヒトを守れる力がほしい──そんな想いから賞金稼ぎ(バウンティーハンター)になるために力を付けた。その想いに応えるように神器(セイクリッド・ギア)が目覚めた。
 今後もイッセー兄が無茶をするのなら、私は命をかけてでもイッセー兄を守る。そのとき、私はそう強く誓った。


―○●○―


 帰り道の途中、冷静なった私はさっき告げた言葉を思い出していた。

『──じゃあ、ひとつだけ約束して! 死なないって約束して! ずっと一緒にいるって約束して! もう、大好きなヒトが死ぬのは・・・・・・』

 こ、これって、ほぼ告白同然なんじゃ!? そう思った私は顔が火照ってきて、頭の中がパニックになり、心臓がバクバクと鳴り始めた!
 な、なんとか落ち着いて、イッセー兄のほうを見る。
 イッセー兄はとくに動揺している素振りは見受けられなかった。
 その事実に内心で唸りながら、今日のデートの目的を思い出す。

「・・・・・・ねぇ、イッセー兄」
「ん、なんだ?」
「・・・・・・イッセー兄は上級悪魔になって眷属をハーレムにするんだよね?」
「うん、そうだけど」

 それを聞き、私は意を決して言う

「じゃあ──私が立候補してもいい?」
「えっ」

 私の言葉を聞いてイッセー兄は素っ頓狂な声をあげる。
 いっぽう、私はいまにも心臓が破裂しそうなほどバクバクと鳴っており、顔がすごく熱くなっていた。

「え、えーと」
「・・・・・・・・・・・・私じゃ・・・・・・ダメ・・・・・・?」

 すぐに答えないイッセー兄を見て、断られたらどうしようとすごく不安になった私は消え入りそうな声音でおそるおそる尋ねる。

「いや、むしろ歓迎だけど──いいのか?」

 歓迎と言い、照れながら訊いてきたイッセー兄に私は安心と嬉しさと恥ずかしさで頭がごちゃごちゃになる。
 ・・・・・・とりあえずよかった。それってつまり、イッセー兄は私のことを少しは異性として意識してくれてるってことだよね?

「・・・・・・うん。それに一緒にいるって約束した
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