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ハイスクールD×D 〜赤と紅と緋〜 日常風景のショートストーリー
士騎兄妹の休日 千秋篇
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ちのほうが断然カッコいいぜ♪」

 だけど、男性たちはなおも私に声をかけてくる。
 その場から離れようにも、イッセー兄との待ち合わせ場所なのでそれもできず、私はただただ、男性たちの誘いを断るだけだった。
 だけど、男性たちは構わず、なおも絡んでくる。

「まぁまぁ、そういわずにさぁ──」

 男性の一人が私の手を取ろうと手を伸ばした瞬間、私はその腕を躱し、そのスキだらけの足を払って男性を転ばせる。

「てめぇ! いきなり何しや──」

 もう一人の男性が言い終える前にその顔面めがけて寸止めの蹴りを放つ。

「「・・・・・・・・・・・・」」
「・・・・・・次は当てます」

 絶句している男性たちに低い声音で言うと、男性たちは一目散に逃げていった。

「ふぅ」

 男性たちが見えなくなったところで、私が息を吐いた瞬間──。

「千秋! 大丈夫か!?」
「えっ! イッセー兄!?」

 慌てた様子のイッセー兄が駆け寄ってきた!
 たぶん、さっきのやり取りを遠目に目撃し、心配して慌てて駆けつけてきてくれたんだろう。
 そのことに少し嬉しい気持ちになったけど、突然のイッセー兄の登場にさっきまでの緊張が戻ってきて、それどころじゃなかった!

「お、おい! 大丈夫か、千秋!?」

 緊張に固まってた私を見て、イッセー兄はますます心配そうな表情を作って、私の肩を掴みながら私の顔を覗き込んでくる。
 ゴメン、イッセー兄! 正直に言うとそれ、顔が近くて余計に緊張しちゃって逆効果!
 なんてことを言えるはずもなく、なんとか頷いて答える。

「よかった」
「・・・・・・大袈裟すぎるよ」

 安堵するイッセー兄に私はなんとか言葉を発する。

「まぁ、確かに遠目でも、危なげなく追っ払ってたのは見えてたんだけどな。それでもやっぱり心配だったからさ」
「・・・・・・・ありがと」

 うぅぅ、嬉しいんだけど、顔が熱くなる。たぶん、いまの私の顔は真っ赤になってると思う。

「大丈夫か、千秋? 顔が真っ赤だぞ?」

 イッセー兄に指摘され、ますます顔が熱くなる。
 深呼吸をして、なんとか心を落ち着ける。

「だ、大丈夫だよ。気にしないで」

 なるべく平静を装いながら言う。

「それにしても、まだ待ち合わせ時間には早いよ」

 時計を確認しても、待ち合わせ時間までにまだ三十分以上もあった。

「いや、待たせちゃ悪いと思ってな。まぁ、結局は待たせちゃったぽいけどな・・・・・・」
「ううん。そんなに待ってないから」

 実際は一時間以上も前に来ていたわけだけど、緊張を解すのに集中してて、正直そんなに時間が経っていたとは思えなかった。

「時間には早いけど、行くか?」
「うん
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