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ハイスクールD×D 〜赤と紅と緋〜 日常風景のショートストーリー
士騎兄妹の休日 千秋篇
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以来、イッセー兄は私を励まし続けてくれた。ときには他愛のない話を聞かされたりもした。けど、私はそれを無視した。そのうち、諦めるだろうと思いながら。けれど、イッセー兄は諦めなかった。
そんなイッセー兄に、私は次第に興味をもち始め、いつの間にか、私はイッセー兄に歩み寄っていた。
それを期に、私はイッセー兄を心の依るべにすることで立ち直ることができた。
そして、心の依るベだったイッセー兄のことを私は次第に想いを寄せるようになった。
それが、私の初恋の始まりだった。
―○●○―
イッセー兄に想いを寄せるようになり、十年近く経ったけど、未だにその想いはなかなか告げることはできず、アプローチも本当に些細なことしかできなかった。
そんなふうにうだうだしていたら、イッセー兄に想いを寄せる人がたくさんできてしまった。
鶫さんや燕、アーシアさん、そして、最近になって、部長ことリアス・グレモリー先輩がイッセー兄に想いを寄せるようになった。
とくに部長は本当にきれいで、スタイルもよく、イッセー兄も毎日のように見惚れていた。
しかも、いまあげた四人はイッセー兄と同棲までしていた。 おまけに、燕は素直じゃないから私とそう変わらないけど、鶫さんと部長は私とは大違いで、とても大胆で積極的だった。アーシアさんも、私に比べれば積極的なほうだった。
このままだと、イッセー兄とお付き合いする以前に、想いを告げる前にイッセー兄の気持ちが誰かに向いてしまう。
そう思った私は今日、勇気を振り絞ってイッセー兄をデートに誘ったのだった。
想いを告げる──まではできなくとも、せめて積極的なアプローチぐらいはしたかった。
そして現在、そのデートの待ち合わせ場所で私はイッセー兄が来るのを待っていたのだった。
家がお向かい同士なので、わざわざ待ち合わせする必要は本当はないんだけど、デート前日からすでに緊張で心臓が張り裂けそうな状態だったので、落ち着くための時間がほしかったため、このように待ち合わせをすることにし、二時間くらい前から待ち合わせ場所に来ていた私だったけど、結局、無意味な努力だった。
そんなふうに私が四苦八苦しているときだった。
「カーノジョ♪」
二人組の若い男性が私に話しかけてきた。髪を染めており、耳にはピアスをしていたりと派手な格好をしていた。
「キミ、一人? よかったら、俺たちとどっかいかない?」
男性の一人がそう言う。
ようするに、いわゆるナンパだった。
「・・・・・・いえ、ヒトを待っていますので」
さっきまで四苦八苦していた緊張はなくなり、私は淡々と返す。
「彼氏? 彼女を待たせるような男なんて放っておいて、俺たちと遊ぼうぜ♪」
「どうせ冴えない奴なんだろう? 俺た
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