第30話 ロレント強盗事件
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いたのか全員動けなくなっている。
「そ、そんなバカな……」
「ふふん、参ったか♪遊撃士を舐めるんじゃないわよ」
あたしはジョゼットに近寄り持っていたセプチウムの結晶を取り返し確認する。ほっ、割れたりしてないようね、よかった。
「ああ、ボクのセプチウム……」
「あんたのものじゃないでしょーが!」
まったくなんて図々しいのかしら!
「さあて目的のものも取り返せたことだしあんたたちには聞きたいことが沢山あるのよね。確かカプア一家とか言ってたわよね?」
「ギクッ……いやあ、何のことかな〜?」
シラを切ろうとするジョゼットの傍にシェラ姉が鞭をたたきつけた。
「ひっ!?危ないじゃない!」
「うふふ、口を割らないっていうのなら身体に聞くしかないようね。大丈夫、優しくしてあげるわ?」
「ち、近寄るなー!あっちいけー!!」
その時だった、空から銃弾が放たれてシェラ姉が立っていた地面に穴をあけた。シェラ姉はかわしたけど空を見上げて驚いていた。
「ひ、飛行艇!?」
そこに現れたのは薄黄緑色の大きな飛行艇だった。
「あはは、形勢逆転だね!」
あたしたちが驚いているすきにジョゼットたちが飛行艇にのりこんでしまった。もしかしてあいつらが最近ボースで悪事を働いている空賊だったの!?
「ま、待ちなさいよ、こらぁ!!」
「勝負はおあずけだ!これで勝ったと思わないでよ!」
ジョゼットはそう言って飛行艇に乗って逃げてしまった。
「あー、もう!待ちなさいよーーー!!」
結局あいつらは逃がしてしまったがセプチウムを取り返すことはできたのでとりあえずは良しとすることにした。そのあとはギルドに戻りアイナさんに報告をしていた。
「それにしても大変だったわね。まさか空賊が現れるなんて……逃がしてしまったのも無理はないわ」
「でも凄いですよ、奪われたセプチウムを取り返したんですから」
アイナさんとリート君が慰めの言葉をかけてくれるが逃がしてしまったのはやっぱり悔しい。
「ごめんなさい、あたしがもっと冷静だったらこんなことには……」
「僕も迂闊でした……すいません」
「何言ってるのよ。今回は私のミスでもあるしあんたたちは悪くないわ。それに市長帝の現場検証も完ぺきだったし……アイナ、これなら大丈夫じゃない?」
「ええ、そうね。私もそう思います」
アイナさんは懐から紙を取り出した。
「アイナさん、これは?」
「今のあなたちは準遊撃士、つまり見習いみたいなものね。正遊撃士になるには王国にあるすべての地方支部で推薦を受ける必要があるの。これはロレント支部の推薦状よ」
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