第30話 ロレント強盗事件
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「これはセルべの木の葉じゃない、確かこの辺だとミストヴァルトにしか生えていないはずなのにどうして市長さんの家に……まさか!」
シェラ姉は何かに気が付いたように顔をハッと上げた。
「どうかした、シェラ姉?」
「あんたたち、犯人が3〜4人のグループだって話を聞いたのを覚えてる?もしそのジョゼットという子が犯人なら仲間がいるはずよ」
「そうか、その仲間が潜伏してる場所があるってことですね」
「じゃあセルべの葉が物置部屋にあったって事は……」
「ええ、ミストヴァルトを潜伏先にしてる可能性が高いわ。急いで向かいましょう」
あたしたちは急いでミストヴァルトに向かった。
ミストヴァルトに向かった私たちは魔獣をかわしながら森の奥に向かう、すると広い空間のある場所が見えてきた。
「森にこんな場所があったんだ……」
「静かに……誰かいるわ」
あたしたちはシェラ姉の指示で近くの茂みに隠れる、様子を探ると……あ、いた!ジョゼットだ!他にも3人の男たちがいた。
「ふっふっふ……まったくチョロイもんだよね。あんな程度の下準備でこんな極上品が手に入るなんて。これで兄ィたちに自慢できるよ」
そんな、まさか本当にジョゼットが犯人だったなんて……
「それにしてもあの町の奴らお人よしすぎるよね、あの市長といいあの女遊撃士といい……あはは、おめでたい奴ら!」
あ、あんですって〜!まさかあれが素なの!?だとしたらとんだ猫かぶりもいたもんね!
「エステル、落ち着いて。もうちょっと話を聞こう」
ヨシュアになだめられてしぶしぶと様子を伺うことにする。それから鉱山にあいつらの仲間が潜入していたってことも分かった。そういえばあの時新しく入った新人の作業員がいたけど今思えばなんか怪しかったわね。
「それにしてもあんな連中が遊撃士だなんてほんと笑えちゃうよね。特にあのノーテンキ女!ボクの事毛ほども疑わずに友達になれそう、だって!あの時は笑いを隠すのに苦労したよ」
そういって大笑いするジョゼットたち。……いい加減我慢の限界だわ。
「……何がおかしいのよ」
「!?ッあ、あんたたちは……」
あたしたちは武器を構えてジョゼットたちの前に立ちふさがった。
「黙って聞いてりゃあ能天気だの、おめでたいだの好き放題言ってくれちゃって……覚悟はできてんでしょーね!?」
「強盗の手際は良かったけど、最後に詰めが甘かったわね」
「遊撃士協会規約に基づき家宅侵入・器物破損・強盗の疑いであなたたちの身柄を拘束します。抵抗しない方が身のためですよ?」
「お、お嬢。どうするんだ……」
「ふん、遊撃士といっても女子
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