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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第30話 ロレント強盗事件
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そろそろシェラ姉の所にいかない?」
「そうだね、大体は調べ終えたしね」


 あたしたちは一旦調査を止めてシェラ姉と一緒に調べたことをまとめた。そして分かったのが『犯人たちの狙いは金庫の中のセプチウム』『3〜4人のグループ』『二階のテラスから侵入した』ということが分かった。


「問題は金庫の暗所番号のボタンに誰がパウダーを付けたかって事よね」
「うん、それも今日辺りに訪ねてきた人物が怪しいね」
「今日訪ねてきたのは雑誌社の記者のナイアル君やドロシー君じゃな、取材という事で書斎で話していたんじゃ」
「でもあの二人はあたしたちと一緒に翡翠の塔に言ってたわよ?」
「うん、犯人の候補からは除外できるね」
「となると……後はジョゼット君しかおらんな」
「え、ジョゼットが?」


 ジョゼットというのは確かジェニス王立学園の女子生徒でこの町の歴史について学びにきていたのよね、昼間に市長さんの家を訪ねた時に丁度書斎にいてあたしたちと話をしたのを覚えてるわ。


「でも流石にありえないじゃろう」
「確かにそうよね、ただの女子生徒だし」
「いや決めつけるのはよくないよ、犯人が身分を偽って事前に下調べをすることもあるし怪しいと思った人物は疑った方がいい」
「どちらにせよ、その女の子から話を聞く必要がありそうね」


 あたしたちはジョゼットに話を聞くために彼女が泊まっているといっていたホテル・ロレントに向かった。


「え〜!もうチェックアウトしたですって!?」


 支配人のヴィーノさんの話ではもうジョゼットはホテルから出た後らしい。


「このタイミングでだなんてますます怪しいわね……」
「発着場に行きましょう、今ならまだ間に合うかもしれない」
「そうね、急ぎましょう!」


 あたしたちはヴィーノさんにお礼を言ってロレント発着場に向かった。


「おや、エステルたちじゃないか。何か合ったのか?」
「アランさん、ここにジェニス王立学園の制服を着た女の子来なかった?」
「ああ、あそこの制服は可愛いんだよね。でも今日はおろか一か月くらいは見た記憶がないな」


 あたしたちは発着場で働いているアランさんに話を聞くが彼は一か月は見ていないという。じゃあジョゼットは飛行船を使ってないって事?


「飛行船じゃなければ街道を通ってロレントに来たのか……困ったわね」
「はい、これだと捜索範囲が広すぎてどのルートを使ったのか分からないですね」
「うーん、困ったわね」


 なにか犯人たちの向かった場所について知れる方法は無いかしら……あ、そうだわ!


「シェラ姉、実は市長さんの家の物置部屋でこれを見つけたの!」


 私は持っていたセルべの葉をシェラ姉に見せた。

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