第30話 ロレント強盗事件
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君!あれだけ言ったでしょう!勝手な行動はしないでって!それなのに貴方は!」
「はい、申し訳ございませんでした……」
町に帰った俺は想像していたよりもカンカンに怒っていたアイナさんに怒られていた。それもそうだろう、アイナさんは俺を保護している立場なのに俺が勝手に危険な事をされたらどうしようもない。でもアイナさんはそういった立場よりも純粋に俺の事を心配していてくれたそうだから余計に心が痛い。
「まあアルバさんも自分のせいだと言っていたし目を離した私にも責任があるわ。でももう二度とこんなことはしないで?いいわね」
「はい、肝に銘じておきます」
流石にもうこんなことは出来ないな、純粋に俺を心配してくれている人にこれ以上迷惑はかけられない。
「た、大変じゃーーーっ!!!」
その時だった、突然誰かが慌てた様子でギルドに駆け込んできた。
「あれ、市長さん?」
ギルドに入ってきたのはこの町の市長であるクラウスさんだった。前に挨拶をしにいったから名前は知っていた。
「エステル君とヨシュア君、それにシェラザード君もいるか!」
「どうしたんですか、そんなに慌てて?」
ヨシュアさんがただ事でない様子のクラウスさんに声をかける。
「い、一大事なんじゃ!わしが家を留守にしている時に強盗に入られたんじゃ!!」
「あ、あんですって!?」
……どうやら厄介な事件が起きてしまったみたいだ。
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side:エステル
「うわ〜、メチャクチャだわ……」
あたしたちは事件が起きた市長さんの家の書斎に来ていたが凄いありさまだった。物は乱雑してるし数時間前にここに訪れた時とは大違いだわ。
「これはまた見事なほどの荒らされっぷりね」
シェラ姉も呆れを通り越して感心していた。まあ悪い事なんだから感心って言い方はおかしいけどそう言いたくなるくらい荒らされてるんだもんね。
「ああ、金庫が!?」
辺りを見渡すと大きな金庫が開いていた。中は空っぽだ。
「女王陛下に贈るはずだったセプチウムも盗まれてしまったよ……」
「あのセプチウムが!?」
市長さんが言っているのはあたしたちが鉱山から預かってきたセプチウムのことで大切に保管していたのにそれが盗まれてしまったなんて……
「君たちが持ってきてくれた大切なものを……本当にすまない」
「謝ることはないですよ。悪いのは犯人なんですから」
「そうよ、安心して市長さん。セプチウムは私たちが必ず取り戻すから!」
「おお、エステル君、ヨシュア君……」
市長さんは罪悪感を
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