提案-プロポサル-
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、先生たちに通してもらえるはずがないじゃないか。校長ならともかく、あの厳格な西条先生たちが認めるはずが…」
「レイナール、君は感じたくないのか!?美少女たちが己を美しく魅せる、華麗なる舞台とそこでしか得られない感動を!!あるからこそ、さっき僕と同じようにミスコンが存在していたことに歓喜したんじゃないのか!?」
「う…そ…それは……うぐ…」
マリコリヌから、まるで探偵から問い詰められた犯人のごとく言葉を詰まらせるレイナール。真面目に見えてその実結構むっつりスケベである。
(…って、言っても…そういう俺も…なんか興味があったりする…悔しいけど)
ミスコンと言えば、水着審査とか定番だ。ルイズとキュルケの水着姿を想像して、内心自分もまた下心が湧き上がるのを覚え、彼らを強く否定できなかった。
「ギーシュにしてはいい考え」
「…え?」
「タバサ…今なんと?」
一瞬、サイトたちは耳を疑った。タバサの口から、このタイミングで聞くとは思わなかった言葉が出たような…。マリコルヌも呆け、レイナールが思わず聞き返す。
「平凡な勝負ではどっちも納得しない。なら学校の皆に公平に評価してもらう。それならあの二人でも文句は言わないはず」
「た…タバサがギーシュを褒めた、だと…!?」
「聞いたか!あのギーシュのアイデアがタバサに太鼓判を押されたぞ!」
「き、君たちの中の僕はどんな男なんだい…」
聞き間違いではなかった。ある種の貴重な事態に、サイトたちは興奮した。当然ながら、自意識の高いギーシュは、信頼している友からの評価が高くないことを改めて思い知り、肩を落としていた。
「で、でも…先生たちを説得するのは骨が折れるぞ。オスマン学院長のスケベっぷりをまるで許さない人たちだし」
「ルイズとキュルケの喧嘩は、学校内でも問題視されつつある。だから二人に罰を下すことなく、円満解決するためなら先生たちも納得してくれる。私もあの二人のことが心配だから相談してみる」
先ほどのように不安を口にするレイナールだが、タバサが問題ないと諭し、自ら強力を申し出た。
「タバサの力もあるなら頼もしいな。頼むよ」
「…本当ならこうなる前に、二人の間にいるあなたがどうにかするべきだったとも思ってる」
「無茶言うな…」
「だと思った」
最後にサイトに向けてダメ出しを繰り出してきたタバサに、サイトはガクッとうなだれた。
その後、タバサも交えサイトたちは二人の喧嘩の収束に、後日行われる学園祭にミスコンを開催させ、そこに二人を参加させるという案を提示した。
ミスコンの復活について、教師陣は生徒たちの風紀を乱すのではという懸念は当然あった。しかし、二人の関係については、あまりにも改善の兆しがないこともあって教師たちの中でも問題視され、サイトたちの案は無事採用されることになった。
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