提案-プロポサル-
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時代で無事なのかを考えた。恐らく次に、状況を好転させるようなことが起きたのだろうと予測した。
ただ、ビーストのこともそうだが、次に明かされたこともまた、創作としか思えないような展開だった。
「黒い巨人と対を成す…光の巨人が現れたのです。
その巨人は強大な力を用いてビーストを、そして黒い巨人を打ち倒し、世界を窮地から救ってくださいました。
その後、ビーストの勢力が一気に弱まったところで私の祖先たちはビーストを根絶しました。そして二度と人類がビーストの脅威にさらされる事がないよう、ビーストのまつわる情報を隠蔽し、代々ごくまれに出現する小型ビーストの処理を請け負うことにしたのです」
光の巨人…シュウはやはり創作の内容としか思えない、と思った。そう思って疑わない、はずだが…
(…なぜだ?聞いていて突拍子もないのに…?)
誰かに話せば、頭おかしいだろと笑われるような話のはずなのに、自分はアンリエッタの話に聞き入っていた。
それに、光の巨人という単語…
なぜかまるで、自分のことを言われたような感覚さえ覚えた。
「でも、またそのビーストが俺たちの前に…」
シュウが、先刻遭遇したあのビーストのおぞましい姿を思いだし、一抹の恐怖を感じながら呟く。それをアンリエッタは申し訳なさそうに感じながらも話を続けた。
「はい。現代となった今、またビーストによる驚異が大きくなりつつあります。ビーストとは先程も言いましたが、人の恐怖を食らう存在。根絶しきれなければ人目のつかない場所に隠れ、力を蓄えてしまいます。結果、お二人の前に現れた個体のように、長い時を経て復活してしまう。
この事態を乗りきるヒントがないか、我が家の秘術による未来予知で探ってみたところ…一つだけあったのです」
未来予知とは、またなんでもありなことができるのだなと思いつつもシュウは次のアンリエッタの話に耳を傾け続ける。
「かつて、私の祖先やこの世界を救った、光の巨人再びこの世界に現れる、と」
すると、アンリエッタはシュウに向けて強い視線を向けながら言った。
「黒崎先輩、願いしたいことがあります。私たちに、あなたの力をお貸しください」
「…は?」
シュウは耳を疑った。力を貸せ?彼女はそう言ったのか?
「先ほど申し上げたとおり、ビーストの数は日に日に増え、そして強大になっています。このままでは、この周辺…いえ、世界中がビーストの脅威にさらされ、犠牲がでてしまうかもしれません。それを防ぐためにもあなたの力をお借りしたいのです」
「何を言い出すかと思えば、俺に奴らに立ち向かう能力なんてないぞ」
「いえ、あるのです。昨日あなたの身に起きた出来事がその証明です」
「俺の身に起きた…?」
そう言われて、シュウの頭の中で一瞬……自分が銀色の巨人となった光景が蘇る。
「…まさかと思うが、その未
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