第八十四話 襲撃の後始末
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済まんな起きておらんで、しかし、父上と妾が卿を士官学校の教官を頼んだばかりにこのような事に成ってしまいすまん」
テレーゼが頭を下げた。
驚くオフレッサー。
「殿下、頭をお上げ下さい。恐れ多いことでございます」
「オフレッサー、ありがとうじゃ」
「勿体のうございます」
オフレッサーがぺこぺこしている姿は一興であった。
「オフレッサー、今回の事はかなり根が深いようじゃ。
子供の悪戯では済まない状態じゃ其処で済まんが、
士官学校の教官を明日は休んでくれんか?」
「殿下のご命令とあれば、その様に致しますが何か為さいますのですか?」
「うむ、今回の事件は憲兵隊が絡んでいるので、それを頼んだ連中と関係者をあぶり出します。
其処で連中を油断させる為に明日は休んで欲しいのです」
「御意」
「憲兵隊を捜索するときに、宮中警備隊だけでは足りませんので、装甲擲弾兵の応援をお願いします」
「皇女殿下、お任せ下さい。我ら装甲擲弾兵は陛下と殿下に永遠の忠誠を尽くしますぞ」
「オフレッサー、大儀です。けどライムバッハー総監に話を聞いてませんよ」
テレーゼがにこやかに突っ込む。
「総監も同じ気持ちです」
嫌だと行ったらぶっ飛ばすと考えてるオフレッサーであった。
「心強いことです、オフレッサー。父に代わって礼を言います」
「勿体のうございます」
「夜遅くまで済まぬな」
「殿下とんでもございません」
「卿の家族も素晴らしい戦いをしたと聞いたぞ、ズザンナを妾の近衛に欲しいくらいじゃ」
「お恥ずかしゅうございます」
「冗談ではないぞ考えておいてくれ」
「御意、娘も喜びましょう」
「さて遅うなってすまぬな、ゆるりと休んでくれ」
「殿下、誠にありがとうございました。家族共々御礼申し上げます」
「ではな」
「御意」
■オーディン オフレッサー邸 アルノルト・フォン・オフレッサー
殿下からのご連絡と陛下からの、我が家族へのご心配を受け今回ほどありがたい事はなかった。
益々陛下と殿下に忠誠を尽くす所存だ。
それに殿下がスザンナを近衛に欲しいと仰ったからな、
明日にでもヴァーリアとズザンナに話してみるか。
しかし、餓鬼共の悪戯かと思ったが、憲兵まで動くとはクレーマー候補生の仕業か?
装甲擲弾兵対憲兵隊か普段は、取り締まられているからな。
逆に我々が取り締まるのも一興だな。
しかし、皆も40人を半殺しとは、育て方を間違えたかのう。
あれでは嫁のもらい手が無いかも知れん。
ヴァーリアも16の頃は大人しかったが、
儂に追いつこうと一緒に訓練したから彼処まで強くなったのかの。
まあ、家族が無事でよかった。
好物のシュラハトプラットを食べるとするか。
明日は休み
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