侍娘-クリスティナ-part4/悩む戦士たち
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の提案を受け入れた」
凪の提案、彼女が自ら教官となってシュウにナイトレイダーとしての基礎を叩き込むことだ。入隊したてのシュウに、真っ先にそうした凪の行動に、孤門は正直驚いていた。
「黒崎がいなくなって以来、凪も冷静に振舞おうとしている。だが空いた時間を得ると、黒崎を自分の足で探しに向かうこともあるそうだ」
「副隊長が?」
「どこか似ていると思ったのかも知れんな。溝呂木に…」
溝呂木。その名前を聞いて孤門の顔が曇る。怒りもあれば、それだけではないと言い聞かせようと、理性でそれを押さえようとしているようにも見えた。
だが一つ、この場にサイトたちがいたら、彼らの言い回しに違和感を覚えたかもしれない。ウルトラマンの光のデータを得る。その実験のために憐を捕らえていたこと。それを同じ理由で、当時まだウルトラマンじゃなかったはずのシュウも監視しているような言い方だった。
同じように、ここにも悩める少年が一人。
ルイズの使い魔のだろうして、この世界を守っている光の戦士ウルトラマンゼロこと平賀サイトである。
あれから、シュウとテファの二人は、ようやく歩み寄り始めたようだ。まだシュウは暗い様子だが、ティファニアの献身とリシュの存在で以前よりも表情が穏やかになったように見られた。
だが、シュウのことはひとまずとしてももうひとつ問題があった。留学してきた異国の侍王女クリスのことだ。
授業中、ルイズはアンリエッタからクリスのことを頼まれている身でもあるため、時折様子を見ているが、この日もクリスは孤立している様子だったらしい。それどころか、ルイズの主観ではあるが「自分から積極的に入り込もうとしているようにも見えなかった」らしい。サイトとしては、それは気のせいだと思った。侍というひとつのキーワードをきっかけに、自分に積極的に接してくる。その際どうもルイズとハルナ、それに加えて様子を見に来るシエスタの視線が痛いが…。
しかも、この日ある事件が起きた。
中庭に設置されている、テーブルや椅子が並べられた休憩スペース。そこにいる男子生徒の一人が口を開いた。
「ルイズの奴、まだこの学院に来ていたのかよ」
その生徒は、以前からルイズを馬鹿にしてきた生徒の一人だった。本人がいないことをいいことに、さらに罵ってくる。
彼に続いて、今度はもう一人、女子の生徒も絡んできて話に乗っかってきた。
「どうせ授業を受けたって無駄よ。この先も魔法を使えないことが目に見えてるもの」
「そういや、一度家に連れ戻されてたみたいだからな。そのまま家に閉じ込められときゃいいのによ」
「だな。あいつ自身、魔法がロクに使えもしない『ゼロのルイズ』だもんな!!寧ろ失敗魔法をさらして僕らに迷惑かけるに決まってる」
途端に大笑いする、ルイズを馬鹿にする生徒二人。他にも二人同調する者も現
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