ペルソナ3
1970話
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小田桐みたいに悔しがってるかもしれいなけど……いや、こうして周囲の様子を見る限りだとそれっぽいのはいないし、俺と同じで順位にはあまり拘らないタイプか?
それで2位に食い込んでるんだから、十分凄いよな。
いや、あくまでも俺の完全な思い込みなのだが。
「行きましょ。このままここにいると、またアクセルが何か妙な事を言いそうだし」
周囲の様子を見て、ゆかりがそう告げる。
実際、このままここにいれば自然と何か妙な事を口にしていた可能性は十分にあるし、テストの順位を確認するという目的は果たした以上、これ以上ここにいる理由はない。
そう判断し、俺はゆかりと共にその場を離れる。
それでも、俺とゆかりがつきあい始めたという事を口にするつもりはないが。
……そして教室まで戻る途中にも、俺は色々な視線に晒される事になる。
うーん、やっぱり成績とか張り出されると色々と思うところがある奴もいるみたいだな。
「おお、アルマー!」
教室の中に入ると、嬉しそうな様子で友近が俺の方に近づいてくる。
友近は、当然ながら成績の上位者として張り出される程に点数は良くなかった。
だが、補習しなければならない赤点も、何とか免れたのだ。
そういう点では、順平や宮本と同じか。
もっとも、順平の場合は赤点は免れても、点数が低かったせいで美鶴に叱られるのは確定なんだが。
そういう意味では、友近は間違いなく勝ち組だよな。
……友近の様子を見ると、最近では叶とも上手くいってるらしいし。
「機嫌が良いな」
「ふふん、当然だろ。期末テストという試練を無事に乗り越えた今、後は夏休みを迎えるだけだからな! そして……ふふふ」
何だか妙な笑い声が友近の口から漏れたが、それが何を期待してのものなのかというのは、俺にも容易に想像出来た。
……いや、想像出来たのは俺だけではないのだろう。
俺の隣にいたゆかり……だけではなく、教室に残っていた女達が友近に対して、うわぁといった視線を向けている。
普通であればへこたれてもおかしくはない状況なのだが、友近の場合は同級生の女に好かれようとは、あまり思っていない。
嫌われるよりは好かれる方がいいとは思ってるのだろうが、友近にとって同級生の女というのは女として認識はしていても、恋愛対象ではない。
もし同級生……とまではいかずとも、幼馴染みとかがいれば友近の様子も少しは変わった可能性が……ないか。
何となくそんな風に思いつつ、俺は口を開く。
「良かったな、今回は一緒にテスト勉強をしなかったけど、それでも赤点は取らなくて済んだのか」
「ああ、中間よりも順位は落ちたけど、赤点取らなきゃ問題ない」
問題があるかどうかと言えば、勿論あるんだと思うが……友近はそう言い切
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