第5章:幽世と魔導師
第146話「彼の隣に立ちたくて」
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り四国を沈めかねない……!
「ッ―――其れは遥か遠き理想郷。未来永劫干渉される事のない領域を、今一度ここに!!あらゆる干渉を防げ!!」
〈“Avalon”〉
だから、私も対抗して、強力な防御魔法を使う。
この魔法は、ジュエルシードなしの私でも、アインスさんのスターライトブレイカーを防ぐ事が出来た魔法。
「(つまり、天巫女としての私なら……!)」
元より、単純な魔法の格としてはバリエラよりも上。
だったら、同じ出力で使用すれば、その強度は上回る!
「防いで!!」
まるで盾となるように、私は前に出て海坊主の攻撃を受け止める。
さらに、街を守らせているジュエルシードの障壁も、さらに重ねるように展開。
これで、防ぎきる!
「っ………はぁ……はぁ……!」
波が引いて行く音が聞こえる。
障壁は……健在。どうやら、防ぎきったらしい。
「オオ…オオオオ……!?」
「……ふ、ふふ……。これで、終わり!!」
―――“サクレ・リュエール・デ・ゼトワール”
範囲が広かったからこそ、私は息切れしているけど、ジュエルシードはまだまだ魔力を残している。……つまり、即座に反撃が可能だった。
狼狽える海坊主目がけて、極光が繰り出される。
そのまま海坊主は極光に呑まれ……消えていった。
「……ふぅ……」
倒した事を確認し、一息つく。
息を少し整えた後、幽世の門を見つけ、閉じる。
「これで、完了……と」
思わぬ強敵だった。
……椿ちゃんと葵ちゃんが、油断しないように念を押して言う訳だよ。
ジュエルシードもふんだんに使うように言った理由が良く分かった。
「……多大なる妖気を感じたが……もう終わっとったか」
「っ……隠神刑部さん……」
「…お主も吾輩をさん付けか。まぁよい。もう慣れたわい」
声が聞こえ、振り返るとそこには緑の和服を来た二足歩行の狸がいた。
見た目こそ普通の狸程でしかないけど、彼こそが隠神刑部さんだ。
「ほう……あの海坊主を真正面から討ち滅ぼしたか。今の人間にしては、かなりの力量を持っているようじゃの」
「……そちらは、もういいんですか?」
隠神刑部さんは、海坊主と戦う前に会った後、他の地を巡っていたはず。
それなのにここに戻ってくるなんて……。
「今の人間どもは銃などと便利な武器を持っておる。それを用いればそこらの妖など対処出来るわい。吾輩はその裏で門だけを閉じてくればいいだけじゃ」
「なるほど……」
見た目からは想像しづらいけど、隠神刑部さんは相当強い。
と言っても、気配から察する程度なので、実際はどれほど
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