第5章:幽世と魔導師
第146話「彼の隣に立ちたくて」
[2/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
思いと共に、魔力を放出。衝撃波となって海坊主を襲う。
「いつまでも、時間は掛けてられないんだよね……!」
ジュエルシードを操作し、包囲するように展開する。
私自身も、シュラインの穂先に魔力を込め……。
「刺し貫け!」
―――“Brochette”
放たれる鋭い針状の魔力で、串刺しにする。
「オオオオオオオオオオオオ!!?」
「ついで!」
さらに追撃に砲撃魔法も叩き込んでおく。
……さて、どう出てくるかな……。
「っ―――!?」
ドンッ!!
私の展開している障壁に、拳が叩きつけられる。
ここまではさっきまでと同じ。……違ったのは、その威力。
幸い、罅が少し入るだけに留まったけど……。
「っつ、つ……!」
……叩きつけた際の衝撃波は、私へと届いた。
身体強化をしていたおかげで、何メートルか後退っただけだけど。
「(どうして……?確かに頭を貫いたはず。なのに、回復するどころか、攻撃力が増してる……?)」
既に二回。普通の生物なら確実に死ぬような傷を負ったはず。
それなのに、海坊主は復活し、さらにはこうして衝撃波を徹す程の攻撃力を持つようになっている。……明らかにおかしい。
「(貫く程度じゃダメ……?ううん、逆に考えないと。椿ちゃん達は、妖には特殊な性質を持つ者もいるって言っていた。海坊主も、多分その類…!)」
その場から飛び退き、攻撃を動いて躱しながら考えを巡らせる。
いくらジュエルシードで攻撃が防げても、これだと消耗の方が大きいからね。
「(頭を貫く程度じゃ倒せない。……いや、この場合は頭を潰すから復活して強さが増す…?分からないなぁ……。でも、何か条件はあるはず)」
ジュエルシードから魔力弾や砲撃を飛ばす。
もちろん、私も圧縮した魔力で牽制をして立ち回る。
何をするにしても、海坊主の注意は私に引き付けないといけない。
街に被害を……いや、四国を沈めないためにも!
「(海面から出しているのは主に頭を両腕。……“核”的なものが胴体にある?……どの道、このままでは倒せそうにないね…)」
となれば、別の行動を起こすしかない。
「そうと決まれば!」
〈Activation〉
―――“Mine”
海中に潜らせておいたジュエルシードが、魔力を放出する。
まるで魚雷や機雷が爆発したかのように水柱が起こり、海坊主を怯ませる。
そして、それだけでは終わらない。現在、海坊主の周りを囲うように、ジュエルシードは設置されている。……つまり、さっきの魔力放出が次々と起こる訳だ。
「オオオオオオ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ