暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第66話「足止めの戦い3」
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覚は……!?」

 腰を抱えた状態で、一気に私は後ろへと反ります。
 “ゴッ”と言う音が、相手の頭の方から聞こえてきました。

「……特にこの、“淑女のフォークリフト”と言うのは気に入っていますの。……と言っても、もう聞こえていませんわね」

 気絶した相手の女性にそう言って、緊張の糸をほぐすように息を吐きます。
 ……何気に、実戦と言う実戦をしたのは、今回が二度目ですからね。
 ちなみに、一度目は学園を襲われた時です。

「……シャルさんの援護に行きたい所ですが……」

 ここで、私に碌な武器がない事に改めて気づく。

「……武器、頂きましょうか」

 最後のガシェットも、ユーリさんが相手の裏方を止めてくれたおかげで、直接の操作がなくなって無力化されています。
 他の方はそれぞれ相手がいますし、これなら安全に持ち物を探れます。

「……一応、ガシェットは破壊しておきましょうか」

 いくらユーリさんが相手しているとはいえ、再起動される場合があります。
 ……と言うか、ここの人達の事ですし、AIを組みこんでいる可能性が高いです。

「えっと……」

 銃を奪ったとはいえ、それでは弾も心許ない。
 だから、ナイフでガシェットの装甲を引き剥がそうとしますが、諦めます。
 代わりに、手榴弾を置いて離れます。

「さて……」

 離れて伏せ、爆発。
 ガシェットを破壊した事を確認してから、シャルさんの方へと目を向けます。

「劣勢、ですわね……」

 先ほどまでの私のように、何とか凌いでいるだけ。
 防戦一方どころか、負ける寸前で踏ん張っている状態ですわね。

「……私の銃とは別。少々、狙いが難しいですが……」

 下手に割り込む事はできない。
 なら、援護射撃だけでもするしかないと思い、私は銃を構えた。











       =out side=





「くっ!?」

「終わりね」

 シャルロットの手から、ナイフが弾き飛ばされる。
 弾き飛ばされたナイフはドゥーエの足元に落ち、銃弾で折られる。

「(銃はどちらも離れてる。素手でここから巻き返すのは……!)」

「まぁ、殺しはしないわ。少し、痛いけどね……!」

 既に銃も弾き飛ばされていたシャルロットは、万事休すだった。
 痛みを覚悟し、シャルロットは目を瞑り……。

「ッ!?」

 聞こえてきた銃声に、何事かと目を開ける。

「シャルさん!」

「セシリア!?」

「クアットロが負けた……?あれだけのガシェットがありながら…?」

 間合いを離したドゥーエの代わりにセシリアが駆け寄ってくる。

「倒したの?」


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