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前世の知識があるベル君が竜具で頑張る話
べーと・ろーが
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「なんや?元気ないな」

「ああ…僕は、ベルを護れないんだ。
僕は、ファミリアを率いらなきゃいけない」

「(成る程…これが魔弾の王いうわけや…)」

三日前、ロキは魔弾の王の『異性同性善人悪人敵味方関わらず人を惹き付ける』という一文を消していた。

「大丈夫やろ。リヴェリアとアイズがついとんのやぞ?」

「わかっているさ…」

ロキは、おもむろにフィンの耳に口を近付けた。

「ドアの脇、ベートが仏頂面で待機しとるで」

「!?」

フィンがドアの方を向いた。

「ベートぉー、入ってきぃやぁ」

ガチャ…きぃぃぃ…

「ベート?」

「まだ、起きないのか?」

「ああ」

ベートが、ロキの隣に、腰を下ろした。

「俺はよ…俺はよ、こんな事、望んじゃ居なかった」

ベートの手が、ベルの頭を撫でる。

「あんだけ言えばよぉ、こいつも、無茶な夢諦めるっておもってたんだよ…
こいつが…危ねぇ道に進まねぇって…おもったんだよ…!」

「ベート…」

「なのによ…なのによ…!
こんな、無茶…しやがって…!」

ベートの目から、涙が溢れた。

「自分、きにしとったんか?」

「俺は…雑魚は嫌いだ…
だけど…雑魚を踏み潰すような奴はもっと嫌いだ…!
なのに…!コレじゃぁ…!
もしこいつが目覚めなかったら…!
死んじまったら…!
俺が殺したも同然じゃねぇか…!」













「んっ……」

「「ベル!」」

三人の前で、ベルがうっすらと目を開けた。

「……す」

ベルが言葉を紡ぐ。

「ベート…さん…は…悪く…ない…ですよ…」
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