仇討ち
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蛇姫の鱗《ラミアスケイル》と人魚の踵の連合軍が戦っていた。
「アイスメイク・・・タイタンフィート!!」
「天神の北風!!」
「ハァァッ!!」
「回るよ〜!!」
氷で作った巨大な足でアルバレスの兵隊たちを踏み潰すリオン。シェリアは黒い風で敵を凪ぎ払い、サクラとオーバはそれぞれの魔法を駆使して敵を蹴散らしていた。
「こいつら・・・意外とやるぞ!!」
人数で劣っている彼らの猛攻に押され気味のアルバレス軍の兵隊たちは驚いている。そこにやって来たヨザイネは、目を閉じ、額に指を当てる。
「天を舞いし数多の輝きよ、この地に降り注げ!!」
カッと目を開くと、明るかった上空がどんどん雲に覆われていく。何事かと空を見上げると、渦を巻いている雲の中心から光輝く何かが降ってくる。
「何あれ!?」
「「「きゃああああ!!」」」
「「「うわあああああ!!」」」
「ベス!!」
次々と落ちてくるのは恐らく隕石。大きさ自体は決して大きくはないのだが、その威力は絶大でラミアやマーメイド、さらにはアルバレス軍も次々と倒されていく。
「何仲間まで巻き込んでるの!?」
ヨザイネの無差別攻撃に飛び出したのはソフィア。彼女は、地面にもっとも近づいてきていた隕石に返し魔法を仕掛け、降ってきていたその他の隕石へ打ち返す。
ドォォンッ
1つが壊されると破片が飛び散り、相当数降ってきていたそれらを全て粉砕した。
「ソフィアいいよ!!」
「ナイスソフィア!!」
ミリアーナとラウルを始めとした一同が彼女に称賛の声を送る。それを受けたソフィアはドヤ顔をし、ヨザイネに向き直った。
「綺麗だからって何をしてもいいわけじゃないのよ!!でもお尻はすごく良さそう!!」
「何言いたいのかわかんねぇぞ」
建前と本音が入り乱れている彼女に冷静に突っ込みを入れる氷の神。ヨザイネは自分を指さす少女を見て、何かに気が付いた。
「あら、あなたもしかして・・・」
「・・・?」
ソフィアを見て何かに気が付いたヨザイネ。彼女は笑みを浮かべると、再び足元に魔法陣を展開させる。
「全てを焼き尽くす大火よ、この地を地獄とせよ!!」
魔法陣がオレンジ色に光ったかと思うと、ソフィアの周囲が炎で包まれる。
「え!?何これ!?」
逃げ場などどこにもない火の海。ソフィアはそれに慌て逃げ道を探していると、背後から抱き締められた。
「!?」
「はい、お休みなさい」
抵抗しようとするよりも早く腹部を突かれ意識を失うソフィア。ヨザイネはそれを見て炎を弱めると、船がある海岸の方へと歩いていく。
「ソフィア!!」
「あんた!!どこに行くつもりだい!!」
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