ペルソナ3
1969話
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してから、口を開く。
「ネギま世界ってところだと、これより巨大な木が埼玉県にある学園都市に普通に生えてるけどな」
「……え?」
何を言ってるのか理解出来ない、といった風に視線を向けてくるゆかり。
まぁ、普通はちょっと信じられない話なんだから、そんな風に思ってもおかしくはない。
だが、やがて繋いでる手に力を入れながら、俺の方に視線を向け、口を開く。
「それ、本当?」
「ああ。今は無理だが、ホワイトスターに戻れるようになったら、ネギま世界に連れて行って見せてやるよ」
「一応聞くけど、それ、大丈夫なのよね?」
「大丈夫って何がだ?」
「例えば、その木を見た人は呪われるとか、そういう事はないのよね?」
「あのな……世界樹、正確には神木・蟠桃と呼ばれている木だぞ? 呪われるとか、そういうのはないから安心しろ」
「ふーん。……なら、少し楽しみにさせて貰おうかしら」
そんな風に30分程、縄文杉を見ながら俺とゆかりは会話を交わす。
その後、手を繋いだまま桐条の別荘に戻ると……
「ちくしょおおおおおおおおおおおおおっ!」
ふと、そんな風に叫びながら走っている順平に気が付く。
付き合っている事を隠す必要がある以上、今の状況を見られるのは不味いということで、俺とゆかりは繋いでいた手を離す。
そしてお互いに顔を見合わせ……
「で、何だと思う?」
「そう言われて、何があったのかがすぐ納得出来るのが微妙なところね」
「だよなぁ……順平がいたのは砂浜だろうし」
恐らくナンパしようとして、見事に玉砕したのだろう。
……正直なところ、午後には帰るというのに、今ナンパしても何か意味があるのかと思うのだが。
ああ、でも携帯で連絡を取り合う事が出来る以上、今からナンパしても全くの無駄って訳でもないのか。
屋久島というリゾート地で会った順平と連絡を取り続けるかと言われれば、正直微妙なところだが。
こういうのって、やっぱりリゾート地で会った相手だからこそ、その時だけの関係となる可能性が高いように思える。
良く言えば一期一会、悪く言えば……なんだろうな。地産地消? いや、違うな。ポイ捨て彼氏? 何だか微妙に合ってるような気がしないでもない。
ともあれ、そんな感じなんだから、もし連絡先を聞いてもそれが本当かどうかは分からないし、本当でもナンパされた相手が地元に戻ってからも連絡を続けるのかは微妙なところだ。
「……さて、お昼までまだちょっと時間あるけど、どうする?」
見なかった事にした!?
まさに、これぞスルーといった様子を見せるゆかりに、俺はどう対応すべきか迷う。
迷うんだが……まぁ、順平だしいいか、とすぐに判断しして、俺も忘れる事にする。
「昼食は別荘の方で用
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