第12話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
『………』
魔理沙と白夜が二人でこの異変を解決すべく(?)
特訓している様子をぼうっと見つめる霊夢。
『…ねえ、あのこ…白夜って言ったかしら?』
『…白夜がどうかしたかしら?』
同じように、霊夢とは少し離れたところでレミリアのそばに立つ咲夜が問いかける。
『どこの神の子なの?』
『ああ、青幸村っていう1000年以上前に名前が変えられた、青い目を持つ猫叉が神を務めるところの子供よ。まあ、もう子供っていう年齢じゃないけれど。』
1000年以上も生きる子供がいてたまるか。いや、
現に自分の隣にいるけど、見た目だけだ。
中身はあまり子供ではない。多分。
白夜は少し子供っぽいところもあるが、やはり年齢が年齢なだけで子供とは呼べないだろう。
『妖怪が神って…種族は神なんじゃないの?』
『神だと言われていた理由は、その青い目が幸福を齎すと言われていたからなのよ。種族は猫叉だし…妖怪の部類だと思うわよ。』
『それ、本当にそうなの?』
『………え?』
『…だっておかしな話じゃない。青い目を持つだけで幸福をもたらすって。根拠も何も無い…ただそれに縋り付いてるようにしか見えないのよ。種族が神なら多少はわかるけど、ただの猫叉よ?さすがに妖怪が神だと崇め奉られているなんて話…流石にないんじゃないかしら』
言われてみれば、確かにそうだ。
そんな根拠もない事だけで、神だと崇められるだろうか?
しかも種族は人間に変化出来るだけの猫叉。
いくら1000年以上も前だといえど、ちょっと考えにくいことだった。
『…いえ、あるわよ。
白夜が生まれたことによって、それが明確になっただけよ。』
『…どういうこと?』
『白夜の右目、包帯が巻かれているでしょう?その右目、朱殷の色をしていて、不幸を齎す瞳と言われていたのよ。現に、白夜が生まれたことによって不幸は次々に降り注いだそうよ。…もう、どういうことかわかるわよね?』
『…白夜の朱殷の瞳が不幸を齎しているならば、白夜の両親の青い瞳は幸福を齎している…、瞳の力が白夜によって明確になった、ということね』
『結局人間は、白夜が産み落とされる前まではその神が本当に幸運を齎しているとは思っていなかったのでしょうね。不幸を知ってから幸運を知るなんて、なんて可哀想なのかしら。』
レミリアが皮肉を口にした。
失ってからじゃないと気づけないかわいそうな人間、ということを言いたいのだろう。
『…でも、白夜が1000年以上、今も尚生きていてあの見た目なのでしょう?両親は一体何歳なのかしら。』
『いえ、白夜は十数年生きていたあたりで無意識に自分の体の時間を止めてしまったのだと考えられています。全てが無意識下で発動されているなら、そんなことを自分にしたというのも気付かずに、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ