暁 〜小説投稿サイト〜
儚き想い、されど永遠の想い
33部分:第三話 再会その八
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

第三話 再会その八

 ふとだ。真理達のところにだ。香川麻実子が来た。そしてだ。喜久子に声をかけるのだった。
「あの、高柳さん」
「はい?」
「御会いしたい方がおられるそうです」
 こう話すのだった。彼女に対してだ。
「そう仰っています」
「私にですか」
「そうです。どうされますか?」
「どなたですか?」
 喜久子は怪訝な顔になってだ。麻実子に尋ねた。
「それでその方は」
「私はそこまでは」
 首を傾げさせてだ。こう述べる麻実子だった。
「聞いていませんが」
「そうなのですか」
「高柳さんのお父様からの伝言です」
「お父様からですか」
「はい、あの方からです」 
 麻実子はここでは微笑んで話すことができた。
「そうです」
「わかりました。それでは」
 父の話ではだ。喜久子も断ることはしなかった。彼女は父に対して従順な娘である。だからだ。断ることは決してないのである。
 そうしてだ。麻実子に頷いてからだ。彼女にあらためて尋ねるのだった。
「それでどちらに」
「はい、一旦部屋から離れて」
 そうしてだというのである。
「そのうえで。別室で御会いするとのことでして」
「わかりました。それでは」
「暫くはです」
 ここでだ。麻実子はだ。
 真理に顔を向けてだ。彼女にはこう話したのだった。
「白杜さんは」
「はい、私はここで、ですね」
「待っていて下さい」
 こう話すのだった。
「宜しいでしょうか」
「わかりました。それでは」
 真理は笑顔でだ。麻実子のその言葉に頷いた。そしてだった。
 真理は一人になった。そこでその場に残り一人佇むのだった。
 そしてだ。義正もだ。
 彼のところに高柳が来てだ。そのうえで声をかけてきたのであった。
「いいかな」
「はい、何でしょうか」
「少し来てもらいたいところがあるけれど」
「何処にでしょうか」
「うん、ちょっと別室にね」
 そこにだというのである。
「いいかな。少しね」
「はい、わかりました」
 彼は何も疑うことなくだ。素直に述べた。
「それでは」
「では僕達はね」
「ここに残るよ」
「そうさせてもらうよ」
 周囲の友人達はだ。こう義正に述べた。
「それじゃあここで待ってるからね」
「そうさせてもらうよ」
「こうしてお喋りをしてね」
「待たせてもらうよ」
「悪いね」
 申し訳ない微笑を浮かべてだ。義正は彼等に述べた。
「それじゃあ。今はね」
「うん、じゃあね」
「待たせてもらうよ」
「さて、僕達はこれから」
「踊ろうか」
 彼等は彼等でだ。楽しむというのであった。
「君もそちらでね」
「楽しんできたらいいよ」
 こうしてだった。彼等の声を受けてだ。義正はその部屋に向かう。そしてそこには
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ