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魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
入学編
一科生と二科生
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の時、
「みんな、ダメ!」
一科生である一人の女子生徒が、何を思ったのかCADに手を伸ばした。
しかし又しても、魔法は不発に終わる。
「やめなさい!自衛目的以外の魔法の発動は校則違反である前に犯罪行為ですよ!」
皆が声の聞こえた方に視線を向けると、そこに立っていたのは七草真由美ともう一人、背の高い女子生徒だった。
「風紀委員長の渡辺摩利だ!皆事情を聞く。付いて来い!」
その言葉に、その場の全員が青褪める。
いや、正しくは深紅と達也を除いた全員、だが。
「申し訳ありません、悪ふざけが過ぎました」
一歩前に出て、達也がそう告げる。
「悪ふざけ、だと?」
「はい。森崎一門のクィックドロウは有名ですから、後学のためにぜひ見せてもらおうと思ったんですが、あまりに真に迫っていたのでつい手が出てしまいました」
「……ではそこの女子生徒が攻撃性のある魔法を発動しようとしたのはなぜだ?」
摩利に見られて、先ほど真由美に魔法を吹き飛ばされた女子生徒がびくりと震えた。
「驚いたんでしょう」
その女子生徒を守るように、今度は深紅が前に出て口を挟んだ。
「条件反射だけで魔法式を構築できるなんて、流石は一科生ですね」
しかしそのセリフは、どこか白々しさを含んでいる。
「君の友人は魔法で攻撃されそうになっていた。それでも悪ふざけだったと言い張るのか?」
「あれはただの閃光魔法です」
摩利の質問に、再び達也が答える。
「それも目眩し程度で、視覚障害を起こしたり失明したりするほどの威力はありませんでした」
達也のこの言葉に、摩利はかすかに驚いたような顔をする。
「ほお……君はどうやら展開中の起動式を読み取れるらしいな」
「彼女も読み取ることができますよ」
達也の指差した先にいるのは、どこか余裕のある表情を浮かべた深紅。
「わたしも彼も、実技は苦手ですが分析は得意です」
「誤魔化すのも得意なようだな」
超高度な技術を“分析”の一言でまとめた深紅に、摩利は薄い笑みを浮かべた。
すると、兄を庇うように深雪がするりと前に出る。
「兄たちの言う通り、ちょっとした行き違いだったんです。先輩方のお手を煩わせてしまい、申し訳ありませんでした」
それでもまだ少し難しい顔をする摩利に、今度は真由美が口を開いた。
「もういいじゃない摩利。達也くん、深紅ちゃん、本当にただの教えあいだったのよね?」
いつの間にか“ちゃん付け”、“名前呼び”になっていることに疑問を覚えた深紅と達也だったが、せっかくの真由美の好意を無碍にすることなどしない。はい、と頷いておく。
「……会長がこうおっしゃってることだし、今日のことは不問とする。以後気をつけるように」
深々とお辞儀をする一年生たちには目もくれず、摩利が踵を返した。
しかし何を思ってから、途中
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