暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
入学編
一科生と二科生
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違いなく逆効果だよ」
「はい……エリカはともかく、美月があんな性格だとは思いませんでした」
「同感だ」
「同感よ」
兄妹+深紅が一歩引いて見守る−−或いは眺める−−のは、校門の前で二手に分かれて一触即発モードの一年生たちだった。
片方は、深雪のクラスメートである一科生。
もう片方は言わずもがな、エリカ、レオ、美月の三人である。
第一幕は、昼食時の食堂まで遡る。
達也たちと一緒に昼食を取ろうとする深雪。
しかしそれに、深雪のクラスメートが納得するわけなかった。彼ら−−彼女ら−−は深雪と相席で昼食を食べ、あわよくば深雪とお近づきになろうと考えていたのだから。
あくまでも深雪は達也たちと昼食を食べたがる。
最初は、席が狭いから、邪魔しちゃ悪いから、とオブラートに包んだ発言していた一科生たちも段々とエスカレートしていき、最後には食べ終わっていたレオたちに席を譲れと言う始末。
エリカやレオも、流石に我慢の限界だった。
しかしその場は、達也が退くことで場を収めた。
第二幕は、午後の上級生実技見学の時だ。
遠隔射撃魔法実習室では、三年A組の実技が行われていた。生徒会長、七草真由美の所属するクラスだ。
二科生たちが一科生に遠慮する中で、堂々と最前列で見学する深紅たちは、当然のように悪目立ちした。
そして第三幕は現在進行中、美月が啖呵を切っている最中だった。
「いい加減に諦めたらどうですか!深雪さんはお兄さんと帰ると言っているじゃないですか?!」
「僕たちは彼女に相談したいことがあるんだ!」
「ハン!そんなのは自活中にやれよ」
「そうよ。それに本人の了解も得てないじゃない。高校生になって、そんなこともわからないの?」
一科生の身勝手な言動を、レオとエリカが正論であっさり叩きのめす。
「うるさい!僕たちブルームにウィードごときが口を出すな!」
この暴言に真正面から反応したのは、やはり美月だった。
「同じ新入生じゃないですか!今の時点で一体、あなたたちがどれほど優れていると言うのですか?!」
「……まずいことになったね」
「あぁ……」
「いいだろう。これがブルームの実力だ!」
そう言って一科の男子生徒が取り出したのは……
「特化型!」
とっさにレオが、男子生徒の方に手を伸ばす。
しかし、魔法は不発に終わった。
エリカが彼のCADを、持っていた警棒で吹き飛ばしたために。
「この間合いなら身体動かしたほうが速いのよね」
「……流石千葉の娘。見事な速さだわ」
思わず感嘆の吐息を漏らしたのは、深紅だ。
「それはいいがテメェ、俺の手まで一緒に吹っ飛ばそうとしただろ」
「あらぁ、そんなことないわよ〜」
こめかみをぴくぴくさせながら言うレオに、わざとらしい笑みを見せるエリカ。

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