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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百六話 また、一つの章が終わりました。
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人の間に沈黙が降りた。話題が区切られたからであるが、それは今まで歩んできた道が大きな転換点を迎えることを二人が自覚したことも意味していた。
「終わりましたね。」
キルヒアイスが万感の思いを込めてそう言った。
「帝国の反勢力を駆逐するのは、だ。それも地球教を始め、フォーゲル、エルラッハ、シュターデン、ブリュッヘル、そして先の皇太子の行方が分からぬという不確定要素が残っている。だが、俺たちにはやらねばならないことがある。」
「・・・・自由惑星同盟を征すること、ですか。」
「イルーナ姉上から聞いただろう。あの地にはもう一人、俺たちがケリを付けねばならない人間がいる。ヤン・ウェンリーすらも従え、自由惑星同盟130億人とやらの人間を悉く自らの奴隷にしてしまったもう一人のルドルフがな。」
「・・・・・・・。」
「しかもルドルフ以上の神通力を有している存在だ。こちらのことを悉く知り尽くし、残虐非道であり、厄介な事にはイルーナ姉上たち同様の転生者という存在でもある。」
「・・・・・・・。」
「怖いか、キルヒアイス。」
ラインハルトを見つめ返すキルヒアイスの眼に光が宿った。
「いえ、ラインハルト様と共にあるのであれば、どんな敵にも負けません。」
「これからの戦いは非常に厳しいものになるだろう。イルーナ姉上から聞いたが、既に自由惑星同盟130億人は奴の洗脳を受けている状態だという。民衆を直接手にかけなくてはならない事になりそうだ。」
ラインハルトは息を吸って、そして吐き出した。
「それでも、お前は俺についてきてくれるか?」
普通ならば、信じられないと言っただろうが、幼少のころから、そして今までずっと共に歩みを見せていたイルーナ・フォン・ヴァンクラフト、そしてアレーナ・フォン・ランディールの言葉を二人は露ほども疑っていなかった。
「・・・先ほどベルンシュタインの奴が言った。俺はこれまでに幾多の人間の血を流し、そしてこれからも数百万の血を流し続けるのだと。奴は知らないのだ。これから流そうとしている血の量はそれよりもはるかに多いのだという事に。」
「ラインハルト様・・・・・・。」
目の前にいる金髪の半身の苦悩が自分にも流れ込んでくるのをキルヒアイスは感じていた。
「自由惑星同盟130億人を悉く滅ぼしつくそうとも、俺は前に進まなくてはならないのか?」
「確かに、多少、いえ、そのような表現では表現しえないほどの途方もないほどの犠牲が伴うでしょう。ですが、ラインハルト様。すべてはあの者を、シャロンとやらを倒すことができれば、全ては終わります。」
「そう思うか?」
「そう信じたいのです。ラインハルト様もいつかおっしゃられたではないですか。たとえ阻む者を犠牲にすることになったとしても最後まで歩み寄る努力をするのだと。最初から犠牲を出すことを覚悟するこ
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