第100話 木偶
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から離れようとするが、サソリが一瞬で移動してフレンダの顔に嵌めたままにさせた。
「まだフレンダの治療が終わってねえだろ……」
「ひぃぃ!せ、先輩。今回の一件は」
「ゼツに脅された……だろ?元々てめぇの命は知ったことじゃねえが。貴様らの目的も全部分かってんだよ」
「い、いえす」
圧倒的な殺気に気圧されたトビフレンダは脚の感覚が遠くなって崩れるように膝を曲げてしまうが崩れた体勢を整えようと咄嗟に腕を伸ばすと……
ギュッ!
「!?」
「……えっ!?」
フレンダの腕が何故か透過するはずのサソリの腕を掴んだ。不意打ちに近い衝撃にサソリ自身も体勢を崩して前のめりにフレンダに覆い被さるように倒れ込んだ。
しこたま頭に衝撃を受けたフレンダは全体に広がる鈍い痛みを和らげようと指で揉みこんでいき、微睡んでいた視点を引き上げると目の前にサソリの顔があって軽くパニック状態となった。
「ふ、ふが……サソリ!?何がど/////」
「トビ……」
「お、オイラのせいじゃないっすよ!ま、まさかこんな事になるなって思わないっすよ」
「さっさと手を放せ」
「さささささサソリ!!!!?どうなっている訳?」
「フレンダさんずるいですわ!」
「あとでおしおき確定ね。全くおいしいシチュエーションじゃない」
「そ、そんな事より近いって訳よ!」
もみくちゃになっているサソリのフレンダに嫉妬の炎を燃やすメンバーに対して御坂が歯を軋ませながら前に大股開きで出るとビリビリと静電気のような電流がそこかしこに流れ出ていく。
そしてフレンダの空いている腕を引っ掴むと。
「フレンダ……ちょっとごめん。この大馬鹿に一発ぶん殴らないと気がすまないわ!!!!」
「は、はひ?」
充電をするとフレンダを仲介役にして御坂が大電流を反転したサソリに流し込んだ。
「ぎょわぁぁぁぁぁぁっぁぁっぁっぁぁっぁぁーーーー!!!」
「いでででででででででー!」
「ぎがああああああああああああー!!(なぜオイラまでーーー!?)」
せっかく回復し正体を取り戻したフレンダだったが御坂の電流に丸焦げとなり力なく身体をピクピク痙攣させる。
口からは幽体が出てしまいそうな抜けた顔をしている。
「せ、説明ぷりー……ず」
鬼のような表情のまま御坂は電流のダメージで瓦礫を椅子にして肩を落として座り込んでいるサソリを睨みつけた。
「……」
反転した世界での丸焦げはきれいに反転して白焦げになるらしくペン入れし、べた塗りをしてない漫画のような世界観のサソリに滝壺は首を傾げてみていた。
「一から!!一から説明してよ!サソリ」
御坂が腕を組んで地団駄を踏むように悔しそうに地面を踏みつけている。
「いつもいつも!!いつもいつもいつもーーー!!肝心な事を黙っていてあたし達に教えてくれないし!!
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