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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第100話 木偶
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わない眼をしながらも逃げる御坂たちを執拗に追う。拳を固めて振り下ろし連撃するが抱えられた御坂はスルスルと面白いくらいに避けていく。
間から月の光が差し込むと御坂の目に抱えられたものの腕が少しずつ朧気ながら景色から浮き上がり、見慣れた下顔が出現を始めていく。
「!……!?」
マダラは尾獣のチャクラを溜めると御坂もろとも消し飛ばそうとするが御坂ごと回転してナニカがマダラの腕を蹴り上げた。
「制御出来ていねえな……この阿呆め。しっかり捕まっていろ」
「えっ?」
懐かしい声、聞き覚えのある声……
「ま、まさか……サソリ?!」
白黒が反転したサソリがはっきりと眼前に飛び込んできた。
サソリは御坂を掴んでいる腕に力が入ると蹴り上げられた腕をそのまま鉈のように振り下ろすマダラの腕をナニカが掴んで高く飛び上がると下のコンクリートに叩きつけた。
「きゃああっ!?」
ぼんやりとした人影は印を結ぶとコンクリートの下の地面がすり鉢状態となり、マダラの身体はズルズルと下に引きずり込んでいく。
「!!!……??」
砂が斑の顔半分を覆い、動きが鈍るのが確認されるがが屈んで左斜めに姿勢をズラす。
「?」
傍目から見ればその姿の真意は不明であったが解答は数瞬後に七つの尾が地面下から出現して、御坂達にドリルのように突き立てるように七撃打ち出すがまるでサソリは攻撃が来ない箇所が割り出せているかのようにその場所から一歩も動くことなく躱した。
「……ガガ」
身体を激しく動かしながらマダラは最後の抵抗をするが砂は徐々に全体を覆いだして中への締め付けを強くした。
サソリは外套の裾から札を取り出すと山盛りとなった人型に張り付けた。黒い線が伸びだして格子を作り出す。
「アガ……」
「全てを観てきたぞ……随分勝手だな。ゼツ」

「さ、サソリ?」
サソリは抱えていた御坂を降ろすと傷がないかどうか確認するように眺める。目立った外傷はないようで安心したように表情を和らげると頭にポンと手を乗せた。
「待たせたな」
「ど、どうしたのその姿?」
「ああ......色々あって死んだ。とりあえず本体を移動させないとな」
「死……?」
えっ?
どういう事?
死んだ?
本体?

サソリは指を細かく動かすと空間が歪みだして中からフウエイが身体を軋ませながら出現した。
「たたたたたたお……す」
「やなり簡単な指令しか送れなかったみたいだな」
駆け出す子供を制するように首根っこを掴んでぶら下げると御坂と接続していたネットワークから意識を回復したフウエイの目に生気が戻って辺りをキョロキョロと見渡している。そこでサソリの存在に気付いて少しだけ笑顔になる。
「師匠!」
「ご苦労だったな」
「はい」
フウエイを降ろすとこちらも頭をポンと手でやさしく撫でる。
「…
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