暁 〜小説投稿サイト〜
新訳紅桜篇
21 過去は垢のように染み付いて、 取れるもんじゃない。
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
まったから、です。」

_「どんな風に、でござるか?」

_「… すべてを壊す、と言うようになったことでしょうか。ですが私は、それは仕方のないことなのではないか、と思います。
今なら彼の気持ちが解る気が致します。
彼が一番慕っていた師を戦争によって奪われ、一番大事に思っていた仲間たちを理不尽な理由で失い、彼は精神的にとても追い込まれていたのでしょう。
そしてその心の傷が獣となって晋助(かれ)の中でのたうち回り、すべてを壊す、等といった考えを持つようになり、仲間を集って新しく組織したのが、今の鬼兵隊です。鬼兵隊(これ)は、彼にとって最期の砦なのではないでしょうか?」


だが万斉はただ、そうでござったか、としか言わなかった。

結局会話はそこで中断されてしまったが、とりあえず船が鬼兵隊に戻ったので、そのまま晋助の部屋に向かった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ