第28話 カシウスとの再会
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
引き留めた。
「……なるほど、そんなことが」
「うむ、すまないがその女の子の捜索依頼を各町のギルドにまわしておいてくれ、保護した子は明日紹介する」
「分かりました、でも本当にいいんですか?保護した子に雑用をさせても……」
「本人の希望だ。本来なら直に保護者の元に送ってやるのがいいんだろうが、もしかしたら今帝国で起きた事件の犯人かもしれない奴らに顔を見られているかもしれないからな。念の為に事件が解決するまでは遊撃士協会で保護した方がいいと判断した」
「そうですね、それにカシウスさんの知り合いの子なら安心して面倒を見れます。それよりも帝国に向かうっていうのは本当ですか?」
「ああ、急な仕事が入ってな。まあエステルたちも遊撃士になったしシェラザードもいる。俺がいなくとも問題はないだろう」
「それはそうでしょうけど……エステルは寂しがるでしょうね」
「はは、いい加減愛想をつかされるかもしれないな」
「カシウスさん……」
「まあとにかくそういう事だ、シェラザードにも明日話を付けておく」
「分かりました、カシウスさんも今日はゆっくりお休みになってください」
「頼んだぞ」
俺はアイナにそう告げるとギルドを後にした。
(……しかしキナくさいな、エレボニア帝国が俺を呼び出すとは。いくらサラ君が不在でもトヴァル君や他の優秀な遊撃士も多くいる、それなのに私を呼び出すという事はそれだけの事件なのか?それとも別の思惑があるのか……)
……とにかく今は遊撃士としての本分を果たさなくてはな、それに向こうについたらルトガー君の所にも訪ねる必要がありそうだ。
俺は思考を切り替えて家に向かった。
ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー
side:??
ロレント北の郊外にある翡翠の塔……その屋上の真ん中に一人の男性が立っていた。眼鏡をかけた一見学者のような恰好をした男性だがその男性の背後に音もなく何者かが現れた。それはリィンたちがエレボニア帝国で遭遇した赤の道化師と名乗った少年だった。
「やあ教授、いや今はアルバ教授だったっけ?君のご要望通りあの二人は別々にしてリベールにおいておいたよ」
「そうか、ご苦労だったな。カンパネルラ」
アルバ教授と呼ばれた男性は赤の道化師をカンパネルラと呼び、ねぎらいの言葉をかけた。
「それにしてもどうしてリィン・クラウゼルだけでなくフィー・クラウゼルも連れてきたんだい?君が興味あるのは兄のほうだろう?」
「唯の保険さ。彼は妹を大層溺愛しているらしいからね、妹は彼をこの国にとどめておくための囮に過ぎない」
「でも顔でバレないかな?猟兵としては結構有名人みたいだし」
「既にこの町以外の遊撃士や軍の主要人物の記
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ