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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第28話 カシウスとの再会
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ンフォルト社の新装備のテストをしていました。俺は非番の日にフィーと一緒に帝都で過ごしていたんです、その日の夜に港で怪しい集団と出くわしました。そいつらは無力化したんですがその後に何者かに……あれ?」
「どうしたんだ?」
「……すいません、何故か覚えていないんです。何者かに教われたのは確かなんですがそいつの顔に靄がかかっているみたいに……駄目だ、思い出せない……」
「……ふむ、デバイン教区長に見てもらったが体に異常は無いと言っていた、となると疲労による意識の混濁かもしれないな……とにかくその怪しい集団とやらに何かをされてリベールにつれてこられたという事か?」
「恐らくは……」


 俺は思い出せることを全てカシウスさんに話した、カシウスさんはしばらく何かを考えこんでいたが目を開けて俺の方に向いた。


「事情は分かった、とにかく君がいなくなったのであればルトガー君たちも心配をしているだろう。丁度俺もある事情で帝国にいかなければならなくなったんだが君も一緒に来ないか?」
「え、いいんですか?」
「ああ、見たところパスポートを持っていないんだろう?身分を証明できる物がなければ飛行船や関所を超える事はできないからな」


 カシウスさんの提案に俺は安堵の表情を浮かべた。というのも猟兵は表の世界でも活動できるように偽装した身分証明書やパスポートを持っている。猟兵も常に戦場で戦う者ばかりではない、表で店を経営したりして情報を集めたり資金を調達している者もいる。あの赤い星座もクラブを経営しているし西風の旅団もいくつか店を経営している。
 

 しかし今は何の準備もしないでリベールに来てしまっているからそんなものは持っていない。つまり国境を超える手続きが出来ないという事だ。だがカシウスさんがいればその辺は上手く誤魔化してもらえるだろう、なんといってもリベールの英雄だしね。


「ありがとうございます、これで団長達の元に帰れます」
「気にしなくてもいい、問題は君を襲った集団だが……恐らく俺が帝国に向かうことになった事件と関係がありそうだ。後の事は俺に任せておきなさい」
「帝国で何かあったんですか?」
「ああ、どうも帝都ヘイムダルにある二つのギルド支部が何者かに襲撃を受けたらしい」
「襲撃って……ギルドをですか!?」
「うむ、本来ならサラ君を筆頭に優秀な遊撃士たちがいるのだが生憎彼女は不在のようでな、捜査も難航しているらしいから事件の解決の為に俺が呼ばれたんだ」
「カシウスさんをですか……?」


 なにか変だな、エレボニア帝国からすればカシウスさんは百日戦争で手痛い目に合わされた人物のはずなのに態々自国に呼び入れるなんて……いやそれだけ大事になっているのかもしれないな。
 

「まあ君には関係のない話だ、気にし
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