第四十三話 阿波野君が気に入れられてその十三
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「いいのかしら」
「その歳で親が一緒っていうの?」
「妹達も一緒とか」
二人を見て言いますがその二人が言ってきました。
「その歳で妹同伴?」
「お姉ちゃんわかってないわね」
「何がわかってないのよ」
私は眉を曇らせて妹達に言いました。
「けれど何かあったら」
「絶対に何もしないですよ」
その一緒に行く子からの言葉です。
「いや、僕もですね」
「阿波野君も?」
「かなり緊張してて。いいのかどうか」
「何がいいのよ」
「いえ、一緒に色々行かせてもらって」
「だから私も言ってるんだけれど」
大丈夫かどうかとです。
「二人で大丈夫なのかって」
「手をつないでとか」
「そういうのじゃなくて」
何か妙な感じがしました、阿波野君は凄く照れ臭そうな感じになっていたからです。お顔なんか真っ赤でいつもの図々しさもない感じです。
ですがその妙に思ったのをそのままにしてさらに言いました。
「男の子と二人だけだと」
「そう言うが結構二人で一緒にいるだろ」
「そうでしょ」
お父さんもお母さんも言ってきました。
「だったらいいじゃない」
「それでね」
「そうなるかしら」
「おぢばでもよく一緒にいるんだろ」
「それでお墓地にも行ったんでしょ」
「たまたまよ」
何故か詰所でもよく会いますけれど。
「それはね」
「それでも何もないんだろ?それにお家から行って何かあるとかな」
お父さん達と会ってというのです。
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