進軍
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心部にいるディマリアたち。街の前には平地が広がっており、そこをアルバレスの部下たちが隊列を成して防衛線を張っている。その前にやって来る、銀髪の青年と東洋の着物に身を包んだ女剣士を先頭にした魔導士たち。
「何人いるんだよ!!」
「街の前に二千人くらいか」
「さらには街の中にも」
「海にもまだ上陸してない兵がいるよ」
「30万人くらいいるの?これ」
「すごい数!!」
それはハルジオン解放のためにやって来た人魚の踵と蛇姫の鱗の連合チーム。彼らはあまりの敵の多さに驚愕していた。
「私たちはラミアとマーメイド、合わせて200人くらいだよ」
「戦力差が激しすぎるであります!!」
思わず弱音を吐くシェリアとサクラ。しかし、それを見ても蛇姫の鱗のエース、リオンの表情は崩れない。むしろ好都合といったように見える。
「こいつらが全員俺たちレベルなら確かに強大な敵といえる。だが、所詮は雑魚。レオン」
「任せておいてよ、リオンくん」
金髪のボサボサな髪を揺らしながら敵兵へと歩み寄っていく少年。ゆったりとした足取りで向かってくる彼に、アルバレスの軍隊は視線を向ける。
「氷神の・・・」
立ち止まり、頬を大きく膨らませていく。次第に冷たくなっていく空気に、敵は怯え、仲間たちは笑みを浮かべる。
「怒号!!」
放たれた瞬間に巻き起こる爆音。それは街の前にいた軍隊全てを凪ぎ払うのには十分すぎた。
「なんだあいつ!?」
「ディマリア様!!ヨザイネ様!!敵襲です!!」
慌てて街の前に飛び出してくるアルバレスの兵隊たち。彼らの声を聞いて16のメンバーも駆けつける。
「残念だったな、アルバレス。ここは我らの地イシュガル。お前たちの侵略を許しはしない。これよりハルジオン解放戦を始める!!進めぇ!!」
剣を突き上げる女剣士。彼女に続くように、魔導士たちが飛び出していく。
「なかなかの強者もいるようだね」
「ククッ、しかし所詮は神に見捨てられし地に集う下界の民。何の問題もないわ」
「身の程を知らぬバカどもに教えてやらねばならんな。16の真の強さを」
ナインハルト、ヨザイネ、ディマリアは新たに投下された軍隊の後ろから戦況を見定める。それに対し、彼らのさらに後方にいるこの男は、金髪の少年を見て唸っていた。
「ほう、あれがスプリガンの言っていた男か?」
ターゲットを見つけたことで笑いが止まらない天海。彼は一歩一歩、戦いを繰り広げる軍隊の方へと歩を進めていった。
ハルジオン港と真逆に位置するフィオーレ北方。常に雪が降り積もるその場所では、す
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