第11話。変人の夢。
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くる。」
「壊そうかしら?」
「所がどっこい、テレビ画面を壊したところで音が止む訳じゃないのだよ。」
「・・・・はぁ〜。もういいわ。入りなさい。」
「お〜。凛ちゃんあんがとなー。」
下手に相手にするのが面倒になってきた凛であった。
「今日はシェフの登場やで。」
「衛宮 士郎だ。よろしくね。」
「ふーん。士郎君ね。」
頭から足元までじろじろ見る凛ちゃん。
「な・・・・な・・何かな?」
「いえ、気にしないでよろしいですのよ?」
「そ・・そう?」
真っ赤になって照れてるシロちゃん。凛ちゃんカワええもんな。初心なシロちゃんが可愛いです。
「いつも美味しいお菓子をありがとう。」
「え・・あ・・ありがとうございます。」
頭を下げる凛ちゃんに対して、それよりも頭を下げるシロちゃん。
「今日はショコラにしたんだ。」
「まぁ・・楽しみだわ。」
「う・・おう。楽しみにしていて。」
いつものように『うん』と頷くところを『おう』と直すシロちゃん。あの短い間にこっちの方がいいと判断したらしい。
何この子カワイイ・・。男らしくしたかったんですね。わかります。
始めのうちは急に撫で声になって猫かぶりし始めた凛ちゃんきめぇ。って思ったけど・・good job!!
この後もいい所を見せようとするシロちゃんに悶えさせてもらいました。
「一ついいかしら?」
「なんや。凛ちゃん。」
「あなたじゃないわ。士郎くんに聞きたいの。」
「え?・・俺に?」
「ええ。士郎くんは・・夢とかある?」
おいおい。いきなり将来の夢とか話始めんなよ。アレか?フラグって奴か?そういえばシロちゃん主人公だったよな?
なるほど・・シロちゃんはフラグ一級建築士だったわけか。モゲろ。
「夢か・・・・陸上選手とか料理人とかパティシエとか、なりたものはたくさんあるけど・・」
どれも俺が進めた『夢』。示した『夢』。しかし・・
「俺は、将来どんなことになっても、人に何かをしてやれる奴になりたい。それが夢を与えることでも、幸せな気分にしてあげることでも。なんでもいい。」
『士郎』は変わらない。人を想い。人を慈しむ感情は・・どこまでも『真っ直ぐ』である。
「さて、時間も時間やし、そろそろお暇させて貰いますか。」
「あら?もうそんな時間なの?」
「そろそろ帰らんと親父が愚図るからの。」
親父のあの顔で、愚図るところを想像したのか、苦笑いで答える凛。
「じゃ、俺は食器洗ってるよ。」
「そんな・・悪いですわ。」
「いいって、俺が作ってきたんだから。皿も俺が洗いたいんだ
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