ペルソナ3
1967話
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放題に酒を飲んでいたので、既にダウンしている。
恐らく、そこまで酒に強いって訳ではなかったのだろう。
そんな訳で、バーベキューパーティは終わり……何だかんだと疲れた俺達は、そのまま自分の部屋に戻る事になる。
「ゆかり、後で俺の部屋に来てくれ。……それとも、お前の部屋に行った方がいいか?」
バーベキューパーティの片付けをしている中で、ゆかりにそう告げる。
それが何を意味しているのか、ゆかりもきちんと理解したのだろう。顔を赤くしながら、口を開く。
「その……分かった。後でアクセルの部屋に行くね」
短くそれだけを言うと、ゆかりはそのまま俺の前から走り去る。
「アクセル、岳羽はどうかしたのか?」
「いや、何でもない。ちょっと用事を思い出したらしい」
「用事?」
ゆかりが走り去った様子を不思議に思ったのか、美鶴がそう尋ねてくるが、まさか馬鹿正直に言う訳にもいかないので、取りあえず適当に話を誤魔化す。
そんな俺の言葉に首を傾げていた美鶴だったが、やがてメイドに呼ばれてそのまま片付けに戻っていった。
……さて、ゆかりの気持ちは昨日のキスで分かった。また、俺もゆかりを決して嫌いな訳ではない。いや、寧ろ好意を抱いてすらいる。
だが……ゆかりが俺を受け入れる事が出来るのかと言われれば、難しいだろう。
ともあれ、俺に出来るのは……正直に現在の俺の立場を話し、他に恋人が10人以上いる事を説明し、それをゆかりが受け入れる事が出来れば、そこが俺とゆかりの恋愛のスタート地点という事になるだろう。
また新しい世界で恋人を作ってきた、とレモン達に言われるだろうけどな。
もっとも、それを嫌がるかと言われれば、レモンの場合はそんな事はなく、寧ろ歓迎してくれる。……勿論それは、純粋にその恋人が俺という存在を愛しているからであり、もし金や権力、技術……そんなの目当てではないと分かっているからこそだろうが。
ラピスやルリの件も話す必要があるだろうな。
そう思いながら、俺は自分の部屋に戻るのだった。
部屋に戻ってから30分程。
ちょっと前に本屋で買った料理漫画を読んでいると、不意に扉がノックされる。
「アクセル、いる?」
「ああ、入ってもいいぞ」
声を掛けると、すぐに扉が開いてゆかりが部屋の中に入ってくる。
その様子は、当然と言えば当然だろうが、かなり緊張している様子だ。
元々ゆかりは恋愛関係には弱いのを思えば、こうして夜に男と2人だけで部屋の中にいるというだけで、色々と思うところがあるのだろう。
「取りあえず……ほら、これでも飲んでくれ」
そう言い、空間倉庫から取り出したペットボトルのお茶を渡す。
「ありがと」
そう言ってお茶を受け取
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