0305話『決戦前の弱気』
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るように頭に手を置く。
そして、
「瑞鶴。君はもう一人じゃないんだ。それは分かるな?」
「うん……」
「過去の最後の時の仲間はもちろん、翔鶴や、そして加賀さんも一緒になって戦ってくれるだろう。そうですよね? 加賀さん」
「ええ。後輩のしりぬぐいをするのは先輩の役目。過去では沈んでしまって手を貸せなかったけど、今度は必ず役に立って見せるわ……きっと赤城さんや飛龍、蒼龍も同じ気持ちよ。今度は誰も欠けていないのよ。だから瑞鶴、あなた一人が背負い込むことは無いのよ」
「加賀さん……」
「それに、私と赤城さんの一航戦を引き継いだあなたがそんな腑抜けになっているのなら手柄は私達がもらうわ。ねぇ、五航戦?」
「むっ……こんな時に五航戦って呼び方やめてくださいよ!」
「五航戦は五航戦よ。私達からすればね……だから一人で背負い込むのではなくて肩を貸しなさい。持ってあげるから……」
「あっ……うん。お願いします、一航戦の先輩」
「よろしいわ。勝ちに行くわよ……?」
「うん!」
それで笑顔を浮かべあう加賀さんと瑞鶴。
なんだろうな……私と榛名もいるのに瑞加賀の光景を見せられてしまっている……。
放っとけば勝手に解決したんじゃないか……?
「提督……もう二人の世界に入っていますね」
「そうだな、榛名……」
私と榛名の呟きが耳に入ったのか二人はすぐに離れて咳ばらいをしながら、
「と、とにかく! 提督さん、決戦が始まったら私は少し気合を入れるから期待をしておいてね!」
「わかったよ。楽しみにしておく」
「うん! あー、でもやっぱり相談できて良かったかも。胸がすっきりした感じ」
「それは当然よ瑞鶴。なんせ私達の提督なのだから……」
「そうだね加賀さん!」
「おいおい……そこまでよいしょしなくてもいいんだぞ? 私だって榛名と一緒に戦えないんだったらかなり弱体化してしまっているんだから」
「そのようですね……そうなるとまた大本営から提督自身が出撃してこいとかけったいな命令をしてこなければよいのですけど……」
「それはもうさすがにないとは思いたいんだけどな……」
ありえそうで苦笑いを浮かべるしかできないでいた。
「安心してよ提督さん。提督さんの分もきっと瑞鶴達が戦うから!」
「そうですよ提督。この榛名にお任せください!」
「……それなら私も張り切るしかないわね」
「あはは。まぁもしそんな命令が来たらもう戦えない旨を伝えておくよ。柳葉大将にももう事情は話してあるから大丈夫だとは思うしな」
「それならよいのですが……」
それで落ちつく私達。
そして、
「例の神様な子供の言い分じゃないけど、提督さんにはきっと加護が付いているから今度の戦いも乗り越えられるよ。提督の力が足りなかったらみんなの分を合
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