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未来から【タイム魔人】で現代日本にタイムトラベルした私
未来から【タイム魔人】で現代日本にタイムトラベルした私
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得ている。
 白人政治犯の流刑地であったオーストラリアでは、先住民アボリジニー人が白人を一人残らず国土からを駆逐した。アボリジニー人が、自然と共存した生活スタイルを再びその手に治め狩猟、採取を生業とした地球に優しい生活をしている。もちろん、インドの後ろ盾を得て……。
 カナダでも、エスキモーの人々がフランスから独立し、主に犬橇≪いぬぞり≫を使ってアザラシ……などを狩る従来の生活スタイルを復活させている。
 さていよいよ、我が世界に誇れるインドだが、人口では世界一の二十四億人となり、IT産業と工業生産、知的水準では他国の追随を許さぬほど大きく水を離している。哲学、文学に代表される人文科学、人類学、考古学……などの社会科学。数学……などの形式科学。天文学、物理学……などの自然科学。建築学、工学……などの応用化学。それら全ての学問研究のメッカである。それゆえ、国内の至る所に、優れた研究者の集まる学園都市が存在している。
「最先端の学問はインドで」と言うのが、今や常識である。世界の優秀な頭脳が集まる国にまで成長し、カースト制はとっくの昔に消滅し素質と努力を正当に評価する国になっている。地球から数千憶光年離れた銀河の恒星を回る惑星に生息する知的生命体と交信できる突然変異種が続々と誕生して、チャクラを自在に操れる特殊なCPUとチップを前頭葉に埋め込んだスーパーミュータントとして、聖なるガンジス川に入って活躍している。政府の手厚い庇護のもと、彼等はさらに能力を高めようと修行に励んでおり、「インドが生んだ千賢人だ!」として世界中から尊敬を集めている。彼等が、宇宙より入手している地球に存在しない超高等知識は、各部門に細分化されている学者達に応用研究されて各企業で実用化する。この官民一体になった連携こそが、インドの優れた技術を支えているのだ。
 さて、私が学んでいる日本は、二十一世紀にデフレスパイラルの圧力からなかなか抜け出せなかったが、二十二世紀になると優秀な赤城首相が現れた。彼の号令で、天照≪あまてらす≫の神より連綿と続く天皇を、現人神≪あらひとがみ≫として尊啓奉った。王政復古にて人心を改め、旧来の全ての社会システムを大改革・変革した。主にインドの知識を活用し、低下した国の知識レベルを向上させるため、全国に寺子屋制を復活し地方分県を廃止し道州制を導入した。しかも、各道州長に大きな権限と義務を付与している。米国の核の傘がなくなった二十三世紀には、非核三原則を撤廃し、約三千発に及ぶ水素核兵器を搭載している大陸間弾道弾を、主に元に向けて配備している。自衛隊組織を解体して徴兵制度に替えている。あれほど、少子化対策と叫んでいたのが嘘のように、出生率は三.四にまで上昇している。つまり、男女が結婚すれば、平均で三.四人の子供が生れるのだ。
 狭い国土には二.五億人
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