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未来から【タイム魔人】で現代日本にタイムトラベルした私
未来から【タイム魔人】で現代日本にタイムトラベルした私
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三千九百九十九年九月十三日の二十三時を知らせる、軽やかで心地いい電子音が鳴っている。
見る者の心を癒さずにはおかない美しくも、悲しい原色の鳥達。水槽の中を遊泳する様々な種類の鳥達が、時刻を告げている。この高額な装置は、彼からプレゼントされた一つで、私はとても気に入って大事に扱っている。
私の研究テーマは、HIST−TE(歴史物性工学)である。私が選んだのは、日本近代史の考古学的考察だ。寝る間も惜しんで、研究に没頭している。同じ研究をしているライバルも多くいたが、私がその先頭を走っているのは間違いない事実だ。
もちろん、大切に窒素式図書室で保管されている紙でできた昔の書籍、資料もスラスラと解読出来るレベルまで、大大学院で四年間、正正教授の指導を受けながら、文字通り寝食を忘れて研究に邁進した。
でも、このことが、後に私が味わうことになる、恐ろしい怪奇な出来事の原因になるとは夢想すらしていなかった。
私のIQは四百六十あり、人の五倍の速さで飛び級した。そのため、まだ十八歳だが、すでに、大大学院の正正教授であり、研究者として年間約九本論文を書いている。論文の大半は権威ある「歴史とその研究」に掲載され、古代日本史を研究する多くの教授から称賛を集めている。
私は、半年前から、誰もが憧れるであろう、身長百九十九センチ、筋骨隆々で優れた頭脳の男性と同棲婚をしている。
(私には言わないけれども、幼い頃から、自己と戦って種々の筋力強化マシーンを使って、鍛え続けてきた結果なのだろう)
料理等の家事は、人工知能を備え学習能力が優れたアンドロイドに担当させている。優秀なアンドロイドだけに高額だったが……。優秀な彼女のおかげで、私は自分の研究に精一杯打ち込むことが可能だった。
彼のIQも四百四十あり、飛び級仲間で私の年齢と同じ十八歳だ。
現代では、同性同志の同棲、婚姻も国家婚姻法で認められていて、同性同志と男女の組数は約半々である。なので、あえて、私は男性と同棲婚をしていると記したのだ。
同棲と同棲婚の違いは、婚姻届を政府に提出しているか否かの違いだけだ。婚姻届を出していれば、政府から税制優遇、種々の恩恵を受けられるが、名字を男女のいずれかに統一しなければならないという規定がある。
同棲婚では、それぞれの旧姓を使用できる。
彼の名は、マハトマス・ガンズーで、もちろん、世界に誇れるインド民族の一員で、ウッタラーカンド州の出身だ。しかも、私と同じで、インド国籍を持つ約四十億人中わずか十万人しかいない「豊かなる人民」の出身である。
彼は、S量子CP(スーパー・量子コンピューター) の製造販売カンパニーを、国営の学究都市を拠点にし、主に親戚、信頼にたる部下を主要ポストに就任させて、インド全土に百四十四支店を経営
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