第二十三話 -浪花の連続殺人事件-
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んは憮然とした顔をしていたが、なんでお守りを渡そうとしたのか首をかしげていた。俺は新ちゃんに平ちゃんがお守りを渡そうとしたのはこの観光の発端になった夢を思い出したからではないかと伝えてみると「確かにお守りよりオメーの方がご利益ありそうだよな」と言われた。
車の中では夕飯の話で盛り上がり、和やかなムードだった。――大滝さんが沼淵の車を発見したという電話を受けるまでは。大滝さんは俺達に現場に行くことを断りを入れ、現場に向かった。
現場に到着してすぐ、真ん中に座っていた蘭ちゃんの膝の上から扉側に座っていた俺の膝の上にいつの間にか移動していた新ちゃんは飛び出していった。
「た、大変なことになっちゃったねこなんk…コナン君!?」
「ついてすぐ飛び出して行っちゃったよ……」
「な、なんで止めなかったの!?」
「周りに刑事さんがいっぱいいるし危険はないと思うよ。それにすぐそこにいるけど、後を追う?」
「も、もちろんよ!」
結局、全員外に出ることになった。……ん?さっきの事もあるし新ちゃんの様子を聞いていたけどこの付近だけでなく小屋にも誰かいる?……ふむ、新ちゃんの推理だと沼淵が潜伏していると。じゃああの小屋から聞こえる息遣いは沼淵の物か。
刑事さん達は新ちゃんの推理に従い小屋の方に移動し始めているようだった。
「もー、チョロチョロしないでって言ってるでしょう!コナン君!!」
「ご、ごめん蘭ねーちゃん」
小屋に俺達がついたとき警察は沼淵がいる屋根裏から彼を引きずり出している所だった。またく。でもこれで事件は解決かな?
――ガシャン!「どけぇえええ!!」
連行されていた沼淵がよろけて倒れた。その際に床に散乱していたキッチン用品から包丁を得て、それをこっちに向けながら走ってきた。……その刃先を蘭ちゃんに向けて。
――ガシッ!
「あ、あ?」
「た、龍斗君?」
俺はその刃が誰かを傷つける前に刃を握り突進を止めた。新ちゃんが飛び出していたから蘭ちゃんにはその刃は届かなかったろう。その代り新ちゃんに刺さっていた。俺の、大切な、幼馴染みに、
「オマエ、オレノタイセツナソンザイニナニヲシヨウトシタ?」
俺は包丁を握っている両手の手首、膝、肩関節を一瞬で蹴り砕き、掌底で沼淵を吹き飛ばした。奴は5mほど垂直に飛ばされ柱に激突して悶絶していた。両腕はだらりと投げっぱなしになっていてその激痛から気絶もできないようだった。俺は奴が握っていた包丁を静かに床に置きゆっくりと歩いて行く。行こうとした。
「龍斗!落ち着け!!」
「龍斗君もう大丈夫だからやりすぎになっちゃう!」
「これ以上はアカンて!」
幼馴染み三人の声にふと、俺はやりすぎていることに気付いた。ああ、でも原形をとどめているなら一応手加減はし
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