第二十三話 -浪花の連続殺人事件-
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いします?この道は混んどるし、回り道しとったらえらい時間が…」
平ちゃんがそう言い、視線の先を見ると確かにこの車は目的地から大分過ぎてしまっている。
「走った方が早いわ!」
「あ、おい平次君!!」
平ちゃんは丁度赤信号で止まった車から飛び出して走って行ってしまった。新ちゃんも後をついて行ったみたいだ。って、
「坂田さん、岡崎さんの部屋番号って分かります!?俺が追いかけて平ちゃんに伝えますから!」
「あ、ああ。えっと……405号室です。すんませんけど頼みます!」
「はい!」
俺はそう言い、二人の後を追って車を出た。すでに姿を視認できる範囲に居なかったので匂いを参考にしばらく追っていくと、西都マンションと思われるマンションの前で二人を捕まえることができた。どうやら、ココは郵便受けにも名前がなく管理人も常駐していないようで二人は部屋が分からず言い合っているみたいだ。
「二人とも」
「「あ、龍斗」」
「彼女の部屋は405号室だよ」
「スマンなあ、うっかりしとったわ」
「サンキューな龍斗!」
三人で405号室に行くと家の鍵は開いていて、家の中には誰もいなかった。平ちゃんは坂田さんに電話をしてみるが彼女からの電話はないという。電話番号も教えていないそうなので当たり前か。
「なあ、龍斗……」
「わかった、ちょっと匂いをたどってみようk……」
うわああああああああああああ!!
「「「!!!」」」
俺が新ちゃんに頼まれて匂いでどこに行ったか辿ろうとした時、階下から悲鳴が聞こえた。
平ちゃんが部屋のカーテンを開けて下を確認すると尻もちをつく男性が見えた。
「あそこは公衆トイレか!」
「ま、まさか……」
俺はすぐに玄関に戻り、靴を履いて戻ってきた。そして窓を開けた。
「「へ?」」
「二人とも、先に行ってるから早く来て!」
俺はそういって窓から飛び降りた。あの公衆トイレは階段のある方と真逆で回り込む必要があるため出来るなら窓から飛び降りた方が早い。
俺が男性の後ろに着地し(着地音で振り向いた男性は目を丸くしていた)トイレに入った。そこには目を見開いて事切れている様子の女性がいた。……俺は彼女に近づき体に鼻を近づけた。……だめだ、死臭がし始めてる。もう助からない…か。
「「龍斗!!」」
「二人とも……」
俺は彼女がもう助からないことを伝えた。二人はその言葉に俺を外に連れ出し離れているように言った。俺も手伝うと言ったが。
「やめときぃや。なんだかんだで龍斗は慣れてへんやろ?」
「服部の言うとおりだ。いくら龍斗であっても、万能じゃないんだ。落ち込むなよ?ここからは探偵のオレ達に任せときな!」
……そういえば。なんだかんだ言って俺は事件に巻き込まれて
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