暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第二十二話 -黒の組織10億円強奪事件-
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合はメタモルアメーバで顔や体型を変えてもらって生活してもらうことになるね。全身に覆うからまあきついかも知れないかな。「夫」の場合は……」
「場合は?」
「食寶『ペア』を一口飲んでもらって男になってもらう」
「へ?」
食寶ペアとはトリコの世界でとある猿から得られるスープの事で一口飲むと色々な効果があるのだが、その一つに性別の逆転がある。
流石に男と、警察で死亡診断書が書かれた宮野さんを同一人物と思う人はいないだろう。

「そ、そないなもんまであるんか!?」
「まあ、まずは体の治療が先なんだけどね」
「せやねぇ。でも銃で撃たれるなんて。新一君は毒を盛られたらしいけど結果的にうたれるよかましやったんやな」
「それは……そういえるのかもしれないね。少なくとも、新ちゃんが銃で撃たれていたら彼はもうこの世にいないよ」

今更だが何かが食い違えば新ちゃんも死んでいたんだなあ。今回もぎりぎり間に合ったけど原作とは違う流れで宮野さんは亡くなっていたかもしれない訳だし。

「とりあえず今日は疲れたよ」
「お疲れ様。今日はウチが夕食の準備代わるから龍斗はお風呂入ってき。気づいとらんかもやけど血がついとるで?それにしても、もう誰かが死ぬってことを予知出来たりは出来んよな?」
「え、あ。ほんとだ。じゃあお言葉に甘えて。もう、明確にこの人が!ってのはない……かな?事件に巻き込まれて分かることがあるかもしれないけどね」

そういって俺は風呂に入るため自室に戻った。宮野さんは俺と紅葉の部屋の間に寝かしているがまだ意識は戻らない。彼女はどんな選択をするのだろうか……





結局、彼女が目を覚ましたのは2週間ほど経ってからだった。

「あれ……私…なんで?」
「やっと目が覚めましたね」
「あなたは……私は死んだはず…じゃ」
「ええ、世間的にはあなたは死んだことになっています。警察の方に収容された遺体はなぜか、消えてしまいましたけど」

俺が彼女を回収した次の日、ニュースでは10億円は無事回収され三人組の最後の一人は自殺したと報道された。新聞には彼女の遺体の前で項垂れている新ちゃんとそれを後ろからあすなろ抱きしている蘭ちゃんの写真が載っていた。……仮にも死体の写真を新聞で載せていいのだろうか。
俺と同席している紅葉、そして明美さんはお互いの自己紹介をして俺は彼女に事の顛末を分かるようゆっくり説明した。彼女の疑問に丁寧に答え、時にコナン世界では存在しないような生き物を実際に見せて。

「まさか、異世界なんて。でもそうでもしなければ私は助からなかったってことなのね」
「ええ。それにあなたを「生かす」には警察機関を頼る以外だとこれくらいぶっとんでないと難しいですしね」
「そうなのね……ねえ、一つだけ。命を助けてもらってこんな
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