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名探偵と料理人
第二十二話 -黒の組織10億円強奪事件-
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送車からお金を奪う所をコナン君が見てて。スケボーで追っていったんだけど振り切られちゃったんだって。それで目暮警部が捜査に来たんだけど捜査協力でお父さんはついて行っちゃうし。コナン君もいつの間にかいなくなっちゃってさー。せっかく依頼料が入って久しぶりの外食だと思ったのに私1人で帰る羽目になったんだから!!だから絶対探偵になんかなっちゃだめよ?!龍斗君」
「だからならないって……」

蘭ちゃんのすごい剣幕に押されながら俺はそう返した。しかし、話を聞くと何か俺の覚えているものと全然違うな。これって俺が忘れた別の事件か、もしくはアニメオリジナルかなにかだったのか?気にしすぎたのかな……でも。

「蘭ちゃん蘭ちゃん。その依頼もだけど10億円の事件の続報とかが入ったら俺の携帯に電話してもらえない?」
「それくらいならいいけど」

それ以降は普通に雑談に戻り、下校し自宅に帰った。俺は腑に落ちないというか違和感があったので一応トリコ世界の再生屋の仕事道具で、対人用のものをそろえることにした。
「ドクターアロエ」「各種血虫」「クスリバチ」「ドクターロブスターの殻の多糖類」「ドクター蚕の絹糸」「酸素の葉入り吸入器」「ドクターフィッシュ(グルメ界産)」「ノッキングガン」「体糊」と、トリコたちの活躍でかなり進歩して年月が経ったトリコ世界でも早々お目にかかれないような高級品を集めた。
そして数日経ったある日の事、蘭ちゃんから電話が来た。

「え、強奪犯の二人が殺された?」
『うん、何か昨日の夜に。二人とも射殺だって』

蘭ちゃんの話によると、殺されたのは現金輸送車の荷台に乗っていたガードマンの岸井さんと元レーサーの貝塚さんという人らしい。二人はそれぞれ路上と自宅で殺されていたのを発見され、それぞれの自宅に強奪計画の証拠が見つかり発覚したそうだ。警察は三人組の残りが一人占めするために二人を殺害したという線で動き出しているらしい。その一人というのが銀行員で強奪が起きたときお昼休憩でいなかった人物。その人の名前は、

「広田さん?」
『そうなの。コナン君の話だとすごく優しい人らしくて。私も一回見ただけだけどとてもそんなことをするような人には見えなかったのよ。でも彼女が当日付けていた口紅と、強盗が使っていたマスクについていた口紅、それに貝塚さんの自宅で発見された口紅が一致したみたい』
広田、広田……まさか!?
「蘭ちゃん、広田さんのフルネームって分かる?!」
『え、ええっと。確かコナン君が言っていたのは……広田雅美さん…だったかな?』

!?広田雅美!それが宮野明美さんの偽名だ!思い出した!!

「蘭ちゃん、コナン君に代わってくれ!!」
『え、あ。コナン君ならこの話が来てからすぐに探偵事務所を出ちゃって。もうだいぶ前に』
しまった、出遅れ
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