暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第二十一話 -初恋の人想い出事件-
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ら起きているようだった。車で向かおうとしたが鍵を持っている野口さんがおらず、みんなでカラオケ店内を探したがおらず結局いたのは隣のコンビニの前で、ゲーゲー吐いていた。……酒と肴を一番飲み食いしてたもんなあ。鍵を受け取り、車を走らせ別荘に到着したときには火が別荘全体を回りいつ崩れてもおかしくない状態だった。

「ちょっと、避難した様子はないわよ!?」
「まさか、まだ中で寝てるんじゃ!?」
「で、電話してみます?リビングで寝てるはずだから!」
「無理だ、もう燃えてしまっているよ…」
「くっそ、こうなれば…」
「お、おい」
「うわっ!」

森本さんが別荘の扉を開けると中から火炎が飛び出してきた。廊下の床にも火が移りまさに火の海の様相を呈していた。……心音はまだ聞こえる、ならいくしかない!

「蘭ちゃん、コナン君。俺は独りで行く。これは蘭ちゃんじゃ無理だ。外で水をかける用意をしてて!誰も後を続かないようにね!!」
「で、でも!」
「いいから、そのヘルメット貰うよ!」
「お、おい!」

俺は返答を聞かずヘルメットを奪い別荘の中に入った。廊下の床は火の海だったが壁は比較的まだ燃え移っていなかったのでそこを走り目的の部屋の扉に向かいとび蹴りをかました。中はひどいものだったが先輩は奇跡的に火が回っていない床に寝ていた。俺は先輩にヘルメットをかぶせ……さあて、どうしましょうかね。窓側は火の海、リビングの壁と…廊下ももうだめか。俺はともかく麻美先輩もいるから火の中を突っ走るという無茶も出来ない……となれば。











(おいおい、確かにオメーじゃなきゃ入ることすら間々ならない状況だけどよ。これ以上は流石にやベーんじゃねーか!?)

龍斗が中に突入した後、蘭や沢井さんが後に続こうとしたが龍斗が床ではなく壁を走っていたのを見てあきらめていた。リビングの扉をとび蹴りの要領でぶち破ったのまでは見届けられたが火の勢いが増し、廊下は壁すらも火の海に飲まれてしまった。

「おいおい。龍斗君はどうやって脱出するつもりなんだ!?」
「り、リビングには窓があるからそこから脱出できるかも!」
「いや、この火だ。窓側も廊下と同様火の海だろう。しかし彼は麻美が生きているか、もっと言えば中にいるかも分からないのによく火の中に突っ込んだもんだ」
「沢井君、言いすぎですよ!」

沢井さんの不謹慎な言葉を早坂さんが叱責した。いや、龍斗が突入したんだ。麻美先輩は生きてまだ中にいるはずだ。……窓側が火の海?なぜだ?あの窓は結構大きくて燃えるものも壁よりははるかに少ないはずだ。なのになぜ?
いや、今は龍斗のことだ。どうやって出てくるつもりだ!龍斗!?…あれ?

「紅葉さん、心配していないの?」
「んー、ウチは龍斗が寿命以外で
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