暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第二十一話 -初恋の人想い出事件-
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いにきたってわけ。まさか事件を追ってずっと家を空けているとは思わなかったわ……」
「そういうことだったんですね…あ、ごめんなさい。掃除の手伝いなんてさせちゃって」
「いーのいーの。どうせヒマだったし。それにしてもすごい蔵書量。これだけあるなら研究会の活動場所に借りちゃおうかしら…なんてね。ねえ、私電話だけじゃなくて手紙も出したんだけど家を空ける間に彼、何か言ってなかった?」
「え、いえ私は何も聞いていないですけど。みんなは?」

その言葉に帝丹高校組は全員首を横に振った。

「そっか、彼なら来てくれると思ったんだけど。忘れちゃったのかな、あの告白……」
「こ、告白?」
「まあ、忘れちゃうのも無理ないか……初恋なんていつか色褪せてしまう物だから…」
「「「初恋!?」」」(ゲッ…)
(こ、この人が新一の初恋の人……)

麻美先輩、その言い方だと新ちゃん「が」麻美先輩に告白したように聞こえますよ?現に女性陣は完全にそっちだと思っているみたいだし。

「……なるほど、読めたわ完全に…」
「え?」
「中一の頃うわさになっていたのよ。一年ボウズが麻美先輩に言い寄ったって」
「あったねえ。その頃は麻美先輩が良く家庭科室に来てて。俺は「料理」のアドバイスしてたらその光景を見た外野が俺が先輩に言い寄っているって言われて。すっごい迷惑かけられたなあ。園子ちゃんにも攻められたよね?」
「あ、あの時はごめんね。ともあれ、その身の程知らずが工藤新一だったと言うわけですね!」
「私も、あの時はごめんね緋勇君。でも言い寄ったなんて嘘よ。あれはちゃんとした告白……それにあれは「あ、あ、あのさぁ!」」

おや。麻美先輩が事の真相を話そうとしたら新ちゃんがインターセプトをかけた。

「新一兄ちゃんが来れないなら誰か他の人を呼んだら?」
「え、ええ……」
「なら、私たちなんてどうです?これでも私たち実際に起きた殺人事件を推理で解決したことあるんですよ!」
「ちょ、ちょっと園子!」

「なあ、龍斗。ウチみたいに殺人事件に遭遇したことがないことがフツーやんな?」
「まあ、傷害事件には巻き込まれたことあったり未遂事件にはあったことはあるけどソレが普通だ」

紅葉が「私たちが殺人事件を解決した」の部分に引っかかったのか小声で聞いてきた。「普通」の女子高生は頻繁に事件に巻き込まれたりはしませんぞ?

「いいじゃない、生きの良い東都ボーイをゲットできるチャンスかもしれないわよ!」
(ゲットしてーのはオメーだけだよ)
「そうねえ、女子高生が来れば男友達が喜ぶと思うけど。あ、緋勇君が来れば女友達が喜ぶかな?」
「あはは、光栄です……紅葉?別に鼻の下とか伸ばしてないから。むくれないで?」
「むくれてなんかあらへんですー」
「ほっぺが膨ら
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