暁 〜小説投稿サイト〜
名探偵と料理人
第十九話 -名家連続変死事件-
[7/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
長さんを殺害した後二階に戻り助けを待つつもりだったと。

「……だから俺はそいつの言うとおりに」
「ひゅ、日向さん?本当なの?秀臣お兄様をあんなに慕っていたのに」
「ふん、私は初めからわかっていたわよ!そいつが秀臣にすり寄る薄汚い女狐ってことはね!!」
「……ひとつだけ。なぜ日向さんは残ったんですか?」
「……そうや。今の話がホントの事やったら二階に降りようとするオレらと一緒にこな会長殺害の容疑者になってしまうやんか」
「そういえば日向さん僕たちが二階に行こうとした時バルコニーで動けなくなってたね。龍斗にいちゃんが飛び降りたのはぼくらが二階に向かおうと扉に向き直った後だったしおかしいね」
「それは……私が殺したかったのはあんただったからよ、長門光明!!」
「「「「「「「な!!」」」」」」」

そこで語られたのは光明さんには見せなかった遺書の続きだった。20年前、日向さんが天涯孤独となった火事は光明さんが原因であったこと。顔の火傷を治さなかったのはそのことを止められなかった自分への罰である事。自分のせいで家族を失った日向さんへの愛と懺悔の気持ちがつづられていたこと。

「私は……私は!秀臣さんを許せなくなった!!でもどうしようもないくらい愛してしまったのよ!なのに私を一人置いて行って死んでしまった……だからそこでたくさんの人の命を奪っていながらのうのうと生きている光明を殺して私もあの人の元に……でもそれももう無理なら私だけでも!!」

そういってバルコニーの方へ走る日向さんを近くにいた小五郎さんと武さんが止めた。

「なあ、工藤。事件は起きなかったがこのままじゃあ……」
「ああ。あんな想いをして自殺しようとしている人を止めるのは容易なことじゃねえ」
「あの人のことを言うなら死なせてやった方がええんちゃうか?」
「いや、服部……忘れるなよ。この世に死ななきゃいけねえ人間なんて一人だっていねえことを」
「そっか、…その通りやろな」

後ろで二人がそんな話をしているのを聞こえた。彼女を説得出るのは……彼だけだろうな。

「日向さん」
「な、なによ私は秀臣さんの所に……!」
「ええ、連れて行ってあげます」
「え?」
―ワープキッチン:タイム0!

「お、おい龍斗君!日向さん気を失ったぞ!!」
「大丈夫です、すぐに目を覚ましますよ」

俺がしたのはトリコの世界で習得したワープキッチンの応用だ。向こうでは特定の門からしか入れなかった魂の世界だったが、コナンの世界で試してみると強度を上げてワープキッチンを作ればどこでも使えることに気付いた。だが死んでそんなに間が経っていないこと、そして縁が深い人でなければ魂のふれあいは出来ないらしい。実際俺も行ってみたことはあるが魂の形はあってもそれが人なのか動物なのか判別
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ