第十七話 -図書館殺人事件-
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人ならともかく、子供じゃ気付かない隠し場所だな。
警官が図書館内を念のため探していたが結局不審な所は見つからず、その報告を受けた目暮警部が
「何も見つからなかったか。やはり外で襲われたか?よーし、引き上げる「目暮警部?」ぞー?」
「どうも、目暮警部」
「ん?おお、龍斗君!!結婚式以来だな。あの時は本当にありがとう!!」
「いえいえ、それでちょっとお話が。警察の方を引き揚げさせるのもちょっと待ってもらいたくて」
「ん?なにかね」
「いえ、調べてもらいたい場所がありまして。さっきエレベーターに乗った時重量オーバーの音が鳴ったんですよ」
「エレベーター?」
「!!」
……津川館長の心音がはねたな。なるほどね。
「ええ、その時乗っていたのは俺、津川館長、細めの女性3名、それに子供たちが四人で乗ったらなったんですよ。『7名、450kg』が上限のエレベータがね」
「んん?全部で9名だからなるのは当然なんじゃないか?」
「なら、重さにして考えてみてください。津川館長、失礼ですが体重は?」
「さ、さあ?多分65kgぐらいじゃないか?」
「俺が85kg、荷物は……15kgってところか。後の乗っていた女性は細めだったから重くても60kgってところかな?子供たちは……」
「オレ、40キロ!」
「僕は20キロです!」
「私は15キロだよ龍斗お兄さん!」
「僕は18kgだよ、龍斗にいちゃん……」
新ちゃんは俺の言わんとしてることに気付いてるね。
「と、言う事はあの時乗っていた人の体重の合計は65+85+55+55+55+40+20+15+18で393kg。荷物を加えても422kgです。おかしいでしょ?もう一人大人が載っていないとならない計算になるんです」
「じゃ、じゃあまさか……」
「ええ。エレベーターの天井の上を探してもらってみてください。……それから、津川館長?」
「……な、なにかね?!」
「俺がエレベーターの事に触れたらすごい形相になりましたけど?何かあるんですか?」
「い、いや。なんのことかな?」
「……津川館長、どうやらあなたにはもっと詳しい事情を聞かなきゃならんようですな」
流石に、長年刑事をやってきた目暮警部の目はごまかせなかったようで追及の手がのびるようだ。警官に指示を出している目暮警部にあのことを伝えておくか。
「それから、警部?」
「……ん?おお、龍斗君お蔭で無事事件が解決できそうだ」
「それでなんですがね。さっき子供たちの引率で児童書コーナーにいたんですが。ちょっと妙なことが」
「妙なこと?」
「き、きさまなにを!?」
「ええ。懐かしくなって本棚にある本を見ていたのですが。本と本との間に変な本が挟んであったんですよ」
「と、いうと?」
「背表紙の無い本です。これなら本
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