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名探偵と料理人
第十七話 -図書館殺人事件-
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たやん。だから同年代できるとは探偵の俺でも予測できんかったわ」
「ああ、そういう。とりあえず自己紹介して?紅葉」
「ウチは大岡紅葉いいます。元は京都泉心高校に通っとりましたが今年の1月にこっちに来て龍斗のお家にお世話になってます……」
「おう、オレは服部平次!改方学園に通っとる西の高校生探偵や!」
「そういえば、探偵とか言ってたね。そっちも動き始めたんだねえ」
「おうよ、高校に入ってからな!……そっちも?誰か他に探偵やっとる知り合いでもおんねんか?」
「ああ、ほら。俺には関東と関西にそれぞれ幼馴染みがいるって言ってたじゃないか?関西は」
「オレと和葉やな」
「そう。それで関東の幼馴染みの1人が探偵やってるんだよ、高校生探偵」
「へ、へえ。そらおもろいこともあるんやな?そんで、なんちゅうやっちゃそいつは」
「工藤新一」
「HE?」
「だから工藤新一だよ。高校生探偵の」
「な、なんやてえええええええええ!!!!!」

俺がその名を言うと、平ちゃんの本日二度目の絶叫が緋勇邸に轟いた。


「なんや、おもろいことになっとるなあ?龍斗。まさか二人いる男の子の幼馴染みが探偵やなんて」

フリーズから戻ってきた紅葉がそう言った。顔の方はまだ少し赤い。平ちゃんはというと、伊織さんが持ってきた飲み物を飲みながらこっちをじとっとした目で見ている。

「龍斗も人が悪いなあ。オレがガキんときから探偵になりたいいうことを知ってるはずやのに工藤の事教えてくれへんかったんやろ?」
「まあ、どうせ大きくなったらどっかの事件かなんかで会うだろうしそんときでいいかなって思ってたらすっかり忘れてたよ。それに関西行ったときはほとんど東京の話はしなかったしね」
「まあせやけどなあ。それにしても工藤あいつは噂通り、いや噂以上の男やったで!!」
んん?
「噂以上って?新ちゃんは確か今事件の調査で米花町を離れているはずだけど」
「新ちゃん?ああ、工藤の事か。ほら、新聞にあったやろ?辻村外交官殺人事件」
「そういえば今日の朝刊にそない事件があったって書いとったな」
「そうそう、それや。その事件現場にオレもおってな。オレが犯人の仕掛けた偽の証拠にまんまと引っかかって推理を披露しとったらきよったんや!」
「きよった?」
「そう、あの東の高校生探偵、工藤新一がな!!」
は?
「え、は?それって、別の人なんじゃないか?ほら、別の関東で高校生探偵やってる人とか」
「そないなわけあるかいな。そんときおったのはオレだけやのうて、毛利探偵や工藤の女っちゅう蘭って子もおったんや。その子が新一いうとったから間違いないで」
「た、龍斗?どういうことなん?新一君、元に戻れたってことなんか?」

平ちゃんの話を聞いてびっくりした様子の紅葉が声を潜めて俺の方に聞
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