第十六話 -資産家令嬢殺人事件-
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『ハッピバースデイディア麗花、ハッピバースディトゥーユー!!』
――フッ!!
――ワァァァァァ!!――
「24歳おめでとう麗花!」
「ありがとうお父様!」
「本日は娘のためにわざわざこんな山奥まで足を運んでいただき、感謝の念に絶えません!今後も娘共々、我が四井グループをどうぞよろしく!
そして、皆様、今日の料理はなんと!四年前にパティシエ世界一に輝き、今年の大会にシェフ部門で出場するという若き天才!緋勇龍斗シェフに作っていただきました!」
俺は今言われたように、とあるご令嬢の誕生パーティに呼ばれていた。
「どうも、皆様。このようなおめでたい場で料理を提供させていただけてとても光栄です。若輩の身ではありますが腕によりをかけて作らせていただきました。どうぞ、ご賞味ください」
パーティで紹介された時にいつも言うセリフを言い、俺は引っ込んだ。後は俺も着替えてパーティに参加してもいいことになっている。というのも、
「今日はさらに!スペシャルゲストをお呼びしております!今最も紙面を賑わせておる名探偵、毛利小五郎大先生です!!」
俺は、廊下に出るときに聞こえた会長さんの声を聞き、笑みを浮かべた。俺は着替えのために移動しながら数日前の高校の教室での会話を思い出していた。
―
「え?龍斗君も四井麗花さんの誕生パーティに参加するの?」
「参加というかパーティのビュッフェ料理を作るんだけどね」
「じゃあ、お料理は期待できるわね!」
高校で偶然仕事の話になり、蘭ちゃんが小五郎さんにくっついてこのパーティに参加するという。四井グループのパーティということで、園子ちゃんや紅葉も誘われているのかとも思ったが招待されていないという事だった。
「ああ、ウチは招待されて無いんよ。四井グループとはそんなつながりあらへんけど招待されないっていうんはあんまりなかったんやけどね」
「ふっふっふ。その理由はズバリ!私たちが婚活の邪魔になるからよ!!」
「婚活?」
園子ちゃん曰く麗花さんがそろそろ身を固めるためにパーティを開くんじゃないかと言うことだ。その為に、若くて、可愛くて、自分のとこより親の権力があって、可愛いご令嬢にはパーティの招待をしてないじゃないかと胸を張って言っていた……なんで可愛いを二回言った。いや二人とも可愛いと思うよ?
「なるほどねえ。じゃあ今度のパーティも男漁りの場になるのかね?」
「お、男漁りって……園子が言ってるだけなんだし、大丈夫じゃない?」
「龍斗君も気をつけなよ〜?歳の差はあるけど優良物件って意味じゃぶっちぎりよ?」
「そ・の・こ・ちゃーん?ウチというものおるのに龍斗が年増になびくわけないやろ?」
「も、紅葉ちゃん落ち着いて!園子の冗談だから、冗談!ね、園子?」
「あ
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