第十四話 -カラオケボックス殺人事件-
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ヘリコプターで警察は山荘へと向かった。警察が到着してすぐに包帯男こと高橋良一は自首し、山荘にいた人たちはヘリコプターで下山し事情聴取をとられることになったそうだ。
「そういえば、園子。あの太田さんとはどうなったのよ?ロマンスを求めて山荘に行ったんでしょ?」
「ああ、あんな腰抜けダメダメ!それに私には達也がいるし……」
「達也?」
「ホラ!今売出し中のロックバンド『レックス』の木村達也よ!実は私、今度の日曜にライブの打ち上げをメンバーでするらしいんだけどそれに混ぜてもらえることになったのよ!!生達也様に会えちゃうってわけ!」
ただの芸能人か、って顔してるな新ちゃん。俺も仕事柄、芸能人関係はある程度名前くらいは知ってようにはしているけど新ちゃんはホントそう言うのに興味ないよな。
「紅葉は『レックス』って知ってる?俺は名前くらいしか知らないけど」
「ウチは知らんかったんやけど、蘭ちゃんが……」
「えーーーっ!達也様に会えるの?!」
た、達也『様』?そ、そういえば意外とミーハーなところがあったっけか。俺が驚いた表情で蘭ちゃんを見ているのに気付いた紅葉は苦笑しながら、
「まあ、そういうことでウチも勧められたんや。こういうのにあんま興味なかったんやけど聞くだけは聞いてみてん。やから、知っとるよ」
「なるほどねえ」
「プライベートの打ち上げらしいけど蘭も行く?それにこの前のお詫びってことで龍斗君と紅葉ちゃんも。こういう機会って滅多にないだろうし」
まあ確かにただ会うだけなら俺も紅葉もそう難しいことじゃないだろうけど打ち上げに参加って言うのは中々ないだろうな。
「俺は面白そうだし行ってみようかな?」
「ウチも龍斗が行くなら」
「じゃあ、今度の日曜日、駅前のカラオケボックスに7時ね!」
―
「「「「「カンパーイ!」」」」」
日曜日になり俺達はカラオケ店の一室にいた。メンバー俺達を除いてバンドメンバーの芝崎美江子さん、山田克己さん、木村達也さん、そしてマネージャーの寺原麻理さんだ。……寺原さんはちょっと紅葉に似ているな。おいおい、せっかく来たのに蘭ちゃんと園子ちゃんはガチガチだな。新ちゃんの方は……マネージャーに見とれてるな。紅葉はっと、
「どしたん?龍斗」
「ああ、いやあのマネージャーさん紅葉に少し似てるなってね」
「んー?ほんまやな、うちよりちょっと大人っぽい感じやな。スタイルはうちが圧勝やけど」
横目で紅葉を見ていたことに気づかれたのでとっさにそう言った。普段通りって様子だな。
「それじゃあ、パーッと盛りあがろーぜ!」
「―――愛情こそが衝動!!」
打ち上げが始まってしばらく、カラオケ店にいるのに歌わない訳にはいかず各々が思い思いに曲を歌った
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