第十四話 -カラオケボックス殺人事件-
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たんやないのにそれでもすごかったで?」
俺が呼んだ後、近づいてきた紅葉がそういった。んー、加減を間違えたかな?そう思っていると声が俺の物だと気付いた幼馴染み三人組を筆頭に山荘にいた人たちが吊り橋の方に向かってきた。
溪谷を挟んで事情を聴いてみるとどうやら殺人があったらしい。事件自体は解決したにはしたが橋が落ち連絡手段もなくなっていたので、これから下山することになっていたらしい。
「なら、俺と紅葉が道を戻って警察に連絡するよ。その方がこの深い山の中を皆だけで下山するより安全だろうし」
『分かったわ、お願いできるー!?』
俺は溪谷越しに会話し、警察を呼びに戻ることになった。
「と、いうことらしいから悪いけど紅葉」
「そういうことならしょうがないですよ。それじゃあもど……きゃ!いきなりなにするん!?」
俺はそういう紅葉を抱き上げて走り出した。
「歩いていくよりこっちの方が早いだろ?」
「そらあ、はやいんやろうけど。いきなりはびっくりすんやで?にしても全然揺れへんな」
「気を遣って揺らさないようにしてるからね。……嫌だったか?」
「……ばか」
そう呟いた紅葉は赤い顔をして腕を俺の首に回し胸に顔をうずめた。
行きの時は1時間以上かかった道を5分で走破し、俺は警察に連絡した。
―
「それにしてもよかったわね。お姉さん元気になって」
「姉貴、あの事件の後1週間も寝込んでたから。やっと大学院に通えるようになったのよ」
「仕方ないわよ、仲が良かった友達同士の間であんなことになったんだから」
「蘭ちゃんもその包帯男?に襲われたんでしょう?夢に見たりしない?」
「大丈夫!得体のしれない時は怖かったけど犯人が高橋さんって分かったから。高橋さんって言えば園子、名推理だったわよ!事件が解決したのも高橋さんが自首したのも園子のおかげだね!」
「え?」
山荘での事件があって1週間、あえて話題に上げないでいたが園子ちゃんのお姉さんの綾子さんが復帰した報告を機にその話になった。事件解決後に山荘に向かった俺と紅葉は新ちゃんを博士の家に呼んで顛末を聞いた。
園子ちゃんを探偵役に解決したらしいのだが、小五郎さんと似た気質を持った園子ちゃんの事だ。
「これからはこの女子高生名探偵、鈴木園子の時代よーーーー!!」
ハッハッハッと笑いながら胸を張る園子ちゃん―まあこうなるよね。
「それにしても改めてごめんね龍斗君、紅葉ちゃん。せっかく誘ったのに。警察を呼んで貰って助かったわ。あの山の中を歩いて下山しないで済んだし」
「そうね、警察のヘリコプターに乗るなんて貴重な経験できるなんてね。ねえコナン君?」
「うん、僕、楽しかった!」
俺が警察に連絡し陸路での到着の困難さを説明したので、初動から
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