第十三話 -月いちプレゼント脅迫事件後-
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んことはね。けどちょこっと話すくらいはできるやろ?」
「まあそうか。今日は伊織さんもいないし出てくるかな」
そう言い、俺は玄関に向かった。向かっている最中にもインターホンはなり続いている。はてさて?
「はいはい、どちら様?」
「龍斗!わりいが助けてくれ!」
おや?
「新ちゃん?どうしたん?こんな日も暮れかかった時間に」
「ちょっとどじっちまってオレが新一じゃないかって蘭に疑われてるんだ!この変声機を使ってオレのふりをして蘭に電話してくれ!」
「おいおい。調子に乗って推理を披露したんでしょ?まったくもう。いいよ?新ちゃんの口調で電話すればいいんだね?時間は?」
「ああ、頼むぜ!時間は一時間後くらいに!!」
そういうと、蝶ネクタイを渡してさっさと帰って行った。……あ、しまった。あれ使えばよかった。
「誰やったん?」
「新ちゃんだよ。蘭ちゃんにバレそうになったから電話で新ちゃんの演技をしてくれって」
「なにやっとるんや新一君は……それでその蝶ネクタイが?」
「ああ、変声機だよ『どうだ?紅葉』」
「うわっ!新一君の声になった!すっごいなあ、その機械」
「なんだかんだ、阿笠博士ってすごい発明家なんだよ。まあ今回は使わないけど」
「へ?つかわへんの?」
「丁度、SP透影を持ってくる時にいずれ奴らをおちょくってやろうって思って買ってきた変装道具があるからね。そっちを使うよ」
「変装道具?」
「今度、体育の岸田先生結婚するらしいわよ」
「へえ、あのゴリラ結婚ねえ」
―――――ガチャ!!
「へ?」
「どうしてあなたが私の高校の先生の事知ってるのよ?」
「へ?あ、いや。蘭ねーちゃんいつも言ってるよ?ゴリラゴリラって」
「嘘おっしゃい!おかしーおかしーと思ってたけど、あなたやっぱり新一ね!!?」
「だ、だからそれは……」
「さあ、白状しなさい!新一!!」
「ちょ、あ……」
しまった!やっぱり蘭の奴!!くっそ、龍斗!もう一時間経ってるぞ、なんで電話してこねーんだよ!!このままじゃオレは……
――コンコンコンー
「ら、蘭ねーちゃん?お客さんだよ?」
「ほっときなさい!お父さんもいないし閉店よ閉店!」
「でも、電気ついて声もするのに出なかったら評判悪くなっちゃうよ?」
「っち」
舌打ちをし、探偵事務所の扉に向かう蘭。くそ、少しだけ猶予は伸びたけどやべーのは変わりねえ!龍斗ぉ、早く電話をしてきてくれよ!!
「はい!!申し訳ありませんが、今日はもう閉……て…ん…」
なんだ?蘭の様子がっ!!?!?!?
「別にオレはオメーの父さんに依頼しに来たわけじゃねーぜ?蘭」
「新一!!?」
オレ!!?
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