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名探偵と料理人
第十二話 -ジェットコースター殺人事件後-
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まだ何日もたっていないのにそんなに心配になるってことがわかったんやから。まあ、ウチはもう龍斗から離れたりせーへんけどね」
「も、もう!……でも離れてからこそ見えるもの……か」
「そうそう、夫の留守を守るのも妻の役目やで?」
「だ、だから私と新一はそんな関係じゃないって!紅葉ちゃんまで園子みたいなこと言うの?そもそもあいつは……」

―――

「って事があったそうだ」
「……そっか。紅葉さんにも後で礼をいっとかなきゃな」

色んな人に迷惑かけてるな、オレ……

「龍斗君もいい人を恋人にしたもんじゃ。……お、そうじゃ!話に夢中になって忘れそうになっておったが新一君に頼まれていた役に立つメカを開発したんじゃった!」
「役に立つメカ?」
「おお!その名も蝶ネクタイ型変声機じゃ!」










「君が、あの毛利君を名探偵に仕立て上げるんじゃよ!そうすればばんばん依頼が入って奴らの情報もそのうち来るじゃろう!」
「オレがあのおっちゃんを名探偵にねえ……」

博士が開発した変声機を見ながらそうつぶやいた新ちゃんを見ながら、俺は苦笑していた。確かに今の小五郎さんを名探偵に仕立てるのは至難だよなあ。動かねえんだもの。

「ま、なんとかやってみっか……それはそうと龍斗」
ん?
「龍斗がオレに気づいたのはまあ納得できねえけど理解はできる。ガキん時からオメーの非常識は見てきたからな。だが、なんであのタイミングで現れたんだ?大変な気がして、なーんていってたけど改めて思い返せばあの時点でオレがあそこにいることを確信して訪問してただろう?」

おー、流石に不自然だったか。あんな時間に突然電話もいれずに訪問したことなんてこれまでなかったしな。胡散臭そうな新ちゃんに降参と手を上げながら

「分かった分かった。別に隠すことでもないから言うけど。俺の感覚が鋭いってのは知ってるだろ?」
「そりゃあ長い付き合いだしな。フツーガキのときのにおいと同じとか言う判断材料で確信してるってありえねえよ。それが理由になって納得できるのはオメーくれえだよ」
「ははは。まあ、それなんだけどね。鼻だけじゃなくて俺は五感すべてが人類の範疇を超えているのさ。分かりやすいのは聴覚、視覚、嗅覚だね。新ちゃんのハワイ旅行についてったことあったろ?」
「ああ、どっかのお偉いさんに呼ばれていくついでだとか何とか」
「そうそうそれ。そのとき射撃を習ってたろ?あの時な、俺は発射された弾丸の回転すら止まって見えたんだよ」
「……っは!!!?なんだそれ?!流石にありえねえだろ!?」
「まあそのありえないことがありえるんだなこれが。そんなわけで、耳もそれなりによくてな。博士が実験で爆発を起こしたのが気になって聞き耳たててたんだよ。そしたら聞こえたわけ
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